天下茶屋にて
天下茶屋で2015年12月31日に撮影した南海3000系3515Fの空港急行難波行き。3513Fと併結した8両編成です。3515Fをちゃんと撮影できたのはこの時が初めて。
この日は浅香山で撮影をしてから天下茶屋に移動してきており、2015年の撮り納めをしていました。主なターゲットは高野線の列車ですが、天下茶屋では南海本線の列車も撮影しています。
南海3000系は大阪府都市開発(現在の泉北高速鉄道)からの譲渡によって導入された通勤形電車で、4両編成3本と2両編成1本の合計14両が在籍しています。
老朽化の進行していた南海7000系の置き換えの為に導入された形式であり、置き換えのタイミングで丁度良く大阪府都市開発の3000系に余剰車が発生していたため譲渡されることとなりました。
元の大阪府都市開発3000系は1975年に営業運転を開始した通勤形電車で、南海6200系をベースに設計されています。ただし6200系はオールステンレス車なのに対し、3000系にはオールステンレス車とセミステンレス車が存在しますね。
セミステンレス車とは内部構体を普通鋼製、外板をステンレス製とした車体のことであり、第3セクターの大阪府都市開発では競争入札を行う必要があることからセミステンレス構造が採用されています。
基本的な性能は6200系に準じていますが、6200系が装備している抑速ブレーキ用の抵抗器がありません。最終的には1990年まで製造され、合計60両が落成しています。
現在では運用の変化により廃車が進んでおり、泉北高速鉄道には4両編成5本と2両編成2本の合計24両が在籍しています。南海と合わせると3000系全体では38両が残っている事となりますね。
南海へ譲渡された4両編成3本の内2本は併結して8両編成となり、残った1本は2両編成と併結して6両編成で運用されています。どちらもほぼ固定編成とされていますね。
8両編成は写真の3515Fと3513Fの2本で組成されています。南海9000系と同じく、1編成に1基しか補助電源装置が装備されていないため、冗長性確保のために必ず併結2編成で運用される事となっています。
写真の3515Fは両先頭車が1981年6月11日に落成し、中間車は同年6月24日に落成しました。これは、3515Fが落成した時点で組み込んでいた中間車2両が3513Fの6連化のために転用され、代わりに8連で落成した3517Fから中間車2両を組み込んだためにズレが生じています。
・・・以上、8300系のモケットがここまで広がるとはなぁ。鉄道員日記がお送りしました。