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Channel: 鉄道員日記(ぽっぽやにっき)
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海上自衛隊 護衛艦あきづき AN/USC-42衛星通信アンテナ

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和歌山港・護衛艦あきづき艦上にて

昨年7月16・17日に和歌山港で艦艇広報を行った海上自衛隊のあきづき型護衛艦1番艦「あきづき」。管理人は両日とも参加しており、その際に撮影した各種装備品を撮影順に掲載しています。

今回掲載するのはAN/USC-42 衛星通信アンテナ。艦艇に搭載されている衛星通信用のアンテナはいくつかありますが、このアンテナを搭載している艦は比較的少ないですね。

AN/USC-42はアメリカ海軍が運用している対移動局衛星通信システムに接続する為の通信ターミナルの名称で、アンテナ自体はAV2099という名称のようですね。この記事ではAN/USC-42と書いていきます。

アメリカ海軍の衛星通信システムはUHF帯を使用するMUOS(Mobile User Objective System)と呼ばれる物で、先代のUFO(UHF Follow On System)衛星の10倍の通信性能を備えています。

MUOSを介してデータリンクも行われており、現在主流の戦術データリンクシステムであるリンク16はUHF帯を使用するため見通し線外通信が出来ず、通信範囲を拡大するためにMUOSとAN/USC-42が利用されています。

衛星との通信システムはS-TADIL Jシステムであり、このシステムは要求時割付多元接続を採用しています。要求時割付多元接続は発信局から通信要求があった際に一定周波数の中継器を割り当て、通信終了後は中継器が空き状態となり次の通信要求を待つという仕組みですね。

海上自衛隊ではアメリカ海軍と直接通信を行う事が多いミサイル護衛艦やヘリコプター搭載護衛艦を中心に搭載されています。汎用護衛艦も何隻か搭載していますね。

初めてAN/USC-42を搭載したのはこんごう型護衛艦の4番艦「ちょうかい」で、同時にリンク16に対応しました。1~3番艦も改修でリンク16に対応してAN/WSC-3からAN/USC-42に換装しています。

あきづき型護衛艦では1番艦「あきづき」のみが搭載しており、2番艦以降は基台のみで後日装備となっています。

イメージ 3

右舷側のAN/USC-42アンテナ。トップの写真はどちらも左舷側の物です。

イメージ 4

AN/USC-42とFCS-3A。ヘリ格納庫上部にある後部FCSの裏側に基台が設置されています。


・・・以上、また乱高下してる・・・鉄道員日記がお送りしました。

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