護衛艦あきづき艦上にて
昨年7月16・17日に和歌山港で艦艇広報を行った海上自衛隊のDD-115 あきづき型護衛艦1番艦「あきづき」。その護衛艦あきづきの各種装備品を撮影順に掲載しています。
今回掲載するのはMk41 垂直発射装置。あきづき型護衛艦の対空戦と対潜戦の要となる装備品ですね。あきづき型では艦首に4モジュール32セルが装備されています。
垂直発射装置はVertical Launching Systemの頭文字を取ってVLSとも呼ばれます。VLSは従来の艦艇に搭載されていた発射機と弾庫を統合した装備であり、最近の戦闘艦に幅広く採用されている方式です。
利点としては、弾庫から発射する方式なので装填時間を削ることが出来る、発射機を目標方向に指向する必要がないのでリアクションタイムを削ることが出来る、艦のステルス性を高めることが出来るなど。
Mk41はVLSのベストセラーと言える発射システムで、アメリカのマーチン・マリエッタ社と後身のロッキード・マーチン社が開発と製造を行っています。護衛艦に搭載されているのは三菱重工によるライセンス生産品。
このVLSは発射機と弾庫を兼ねるミサイルセルを8セル並べて1モジュールとしており、対空ミサイルや対潜ミサイルの他にも様々なミサイルを発射することが可能です。
一方で垂直に発射したミサイルを目標に指向するためミサイル側に推力偏向装置が必要となる、高さと重量があるため小型の艦艇には搭載しづらいなどの制約もありますね。
Mk41を最初に搭載したのはアメリカ海軍のタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦6番艦「バンカー・ヒル」で、海上自衛隊ではこんごう型護衛艦1番艦「こんごう」から搭載を開始しています。
あきづき型護衛艦ではMk41 mod29が搭載されており、艦対空ミサイルの発展型シースパローと対潜ミサイルのRUM-139 VLAもしくは07式垂直発射魚雷投射ロケットが収容されています。
発展型シースパローは1つのセルに4発を収容することが可能で、あきづき型では32セルの内8セルに32発を搭載しているようです。対潜ミサイルは1番艦のみVLAで、2番艦以降が07式となっていますね。
接近して撮影したミサイルセル。セルが向かい合って4つずつ並んでいるのが解ります。ミサイルセルのハッチの間にはミサイルの排気を排出するアップテイクハッチがありますね。
最後に説明書き。
・・・以上、デーモン閣下はやはりすごい。鉄道員日記がお送りしました。