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Channel: 鉄道員日記(ぽっぽやにっき)
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583系 TR69D型台車

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京都鉄道博物館にて

京都鉄道博物館の本館で展示されている583系クハネ583-35のTR69D型台車。こう言った細かなポイントをじっくりと観察できるのも博物館の醍醐味ですね。

このTR69型台車は国鉄が開発したDT32型台車の付随車版で、DT32及びTR69は特急型・急行型電車向けの台車として開発されました。1962年に登場した451系から採用されています。

以来、185系までの特急型・急行型の内、振り子式車両である381系と北海道向けである781系を除く形式に幅広く採用されました。また特急型・急行型以外にも、117系や417系など近郊形にも採用されていますね。

DT32・TR69は国鉄の電車用量産台車としては初めてインダイレクトマウント式を採用した台車です。インダイレクトマウント式とは台車枠の上に枕バネを、その上に揺れ枕を置いた方式の台車。

ダイレクトマウント式の台車の枕バネと揺れ枕の位置関係を逆にした方式で、車体荷重は心皿から枕梁、枕バネ、台車枠を介して軸箱支持装置に伝達されます。一方で牽引力は心皿から枕梁、ボルスタアンカー、台車枠を介して軸箱支持装置に伝達されますね。

軸箱支持方式はペデスタル式で、台車枠が軸箱を挟むような形となっています。その両側にコイルバネによる軸バネが取り付けられていますね。DT32・TR69では軸箱に1つずつオイルダンパが設置され、高速運転時の細かな上下動を吸収しています。

583系に使用されているDT32D・TR69Dは車重の重い583系に対応したタイプであり、枕バネの空気バネがベローズ式からダイアフラム式となりました。

軸距は2100mm、車輪径は860mmと従来通りで、基礎ブレーキ装置はDT32が踏面方押しブレーキ、TR69がディスクブレーキとなっています。踏面ブレーキの制輪子が見えるか見えないかでDT32とTR69を見分けることが出来ますね。

因みにこのクハネ583-25のTR69型台車ですが、以前にも吹田総合車両所で撮影しています。当時はまだ京都鉄道博物館が開館前で、当時クハネ581-35は吹田総合車両所で保管されていました。


・・・以上、同じ運転台側の台車。ef_end_63がお送りしました。

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