桂駐屯地にて
昨年11月5日に京都府の陸上自衛隊桂駐屯地で行われた創立63周年記念行事。その際に撮影した様々な陸上自衛隊の装備品を掲載しています。ここ最近は火器類が続いていますね。
今回掲載するのも火器類で、対人狙撃銃。撮影順に掲載しており、火器類を集めて展示していたコーナーの写真が集中するというのも当たり前といえばそうなんですが・・・
対人狙撃銃は陸上自衛隊が導入しているボルトアクション式の狙撃銃で、アメリカのレミントン・アームズ社が製造しているM24 SWSを輸入したものですね。
M24 SWSは狙撃銃とスコープ、2脚がセットとなって1つのシステムを構成しています。SWSはSniper Weapon Systemの略。米軍を初めとして各国の軍や警察で採用されていますね。
M24狙撃銃は競技用のM700ライフルを改良したものであり、弾薬はNATO規格の7.62mm×51mm弾を使用します。装弾数は5発で有効射程は約800mとされていますね。
作動方式にボルトアクション式を採用しているため内部構造がシンプルで精度を高めやすく、精密な射撃を可能としています。一方で1発毎にボルト操作が必要となるため、連射が必要な状況には向きません。
陸上自衛隊では従来狙撃銃として64式小銃の集弾性が良好なものを選抜し、スコープと頬当てを取り付けて使用していました。しかし本格的な狙撃銃には能力が劣ること、64式小銃の置き換えが進んだこと、対テロ能力の向上が求められたことなどにより本格的な狙撃銃の導入が決定されています。
調達は2002年度予算から始まり、すべて対外有償軍事援助により輸入されています。現在までに1298丁が調達されていますね。全国の普通科連隊の狙撃班に配備されています。
後方から撮影。鈍い光沢が格好いいですね。ザ・狙撃銃というスタイルです。
スコープの拡大。スコープはリューポルド社製のMk.4 LR/T M3が採用されており、倍率は3.5倍~10倍。それ以外にも形式不明の夜間用照準具が採用されています。
右側面。
ボルトハンドル周辺の拡大。ボルトハンドルを持ち上げ、後方に引くことで空薬莢が排出され、前方に戻すことで次弾が装填、下げることで薬室が閉鎖されます。ボルトハンドルの後ろにあるのは安全装置のレバー。
机の下に置かれていたハードケース。PELICAN 1750ですね。上面には7普3中と書かれたテープが貼られているので、今回の対人狙撃銃は福知山駐屯地の第7普通科連隊第3中隊のものですね。
最後に説明書き。
・・・以上、以前スコープ無しで展示されていたのを見たことがある。ef_end_63がお送りしました。