大手町駅にて
昨年8月4日に大手町駅で撮影した伊予鉄道のモハ2000形2006。この時は大手町の平面交差で15分ほど撮影を行いました。前回はモハ50形53を掲載しましたね。
写真のモハ2000形は伊予鉄のオリジナル車両ではありません。元々は京都市交通局に在籍していた路面電車車両でした。
京都市交通局2000形はラッシュ時の併結運転と閑散時のワンマン運転の両方に対応可能な車両として設計されており、2両1編成単位で6両3編成が製造されました。
2000形は併結運転を考慮して制御装置を間接制御器としており、ブレーキもSME非常弁付直通ブレーキが採用されています。連結器はトムリンソン式密着連結器が取り付けられていました。
製造は1964年1月からで全てナニワ工機が担当しました。1971年3月には併結運転が終了したため同年10月に連結器を撤去する改造が行われています。
その後、京都市電の全廃を待たずして1977年9月に全車が廃車となりました。廃車後はトップナンバーが保存された以外はすべて伊予鉄道に譲渡されています。
伊予鉄道が狭軌であるのに対して京都市電では広軌であったため、台車枠はそのまま、車軸を胸襟対応した物に交換、同時に主電動機も45kWのSS-60から50kWのMB-336-LR4に交換されています。
またワンマンカー・連結車表示幕の撤去、前照灯の1灯化、側面方向幕の設置が行われました。なお改造は受けていますが、車番は京都市電時代から変わっていません。
伊予鉄道では1979年5月1日から2002と2003が運行を開始、それ以外の3両は7月1日から運行を開始しています。以来現在まで松山市内線で活躍していますね。
モハ2100形の導入によって廃車が発生している同世代のモハ50形とは対照的に、定期的に設備の更新などが行われているため、今後も活躍を続ける物と思われます。
写真の2006は1964年度予算で1965年1月30日に製造され、1977年9月に廃車、伊予鉄道に譲渡後1979年7月1日に運行を開始、1982年9月に冷房改造が行われています。
・・・以上、効率よく撮影出来たぽっぽやがお送りしました。