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Channel: 鉄道員日記(ぽっぽやにっき)
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陸上自衛隊 120mm迫撃砲RT@アジア太平洋トレードセンター

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アジア太平洋トレードセンターにて

アジア太平洋トレードセンターで3月15日に行われたOSAKA防衛・防災フェスタ。そこで撮影した陸上自衛隊の様々な装備品を掲載しています。

今回は120mm迫撃砲RT。今までは野外入浴セットや野外手術システムなど需品装備を掲載していましたが、今回からは防衛エリアで展示されていた火器類を掲載します。

120mm迫撃砲RTはフランスのトムソン・ブラーント社(現TDA)が開発した重迫撃砲で、アメリカが開発した107mm迫撃砲M2の後継として導入されました。

性能・威力はM2を大きく上回っており、105mm榴弾砲並の威力を持っています。迫撃砲には珍しく砲身にはライフリングが施されており、それによって命中精度は非常に良好な物となっているようです。

迫撃砲は砲身後部の撃針で砲弾の推進薬を起爆させて射撃を行いますが、120mm迫撃砲RTの撃針は可動式となっており、切り替え式によって射撃方法を選択できます。

撃針を突出させておけば砲口から装填された砲弾が直ぐに発射され、後退させておけば砲弾が砲身後端にとどまり砲手が任意のタイミングで撃発用のロープを引っ張れば発射されるように切り替える事ができます。

射程は通常弾で8100m、ロケット補助推進弾で13000mと長大であり、ロケット補助推進弾を使用した場合の射程は105mm榴弾砲M2A1の射程を上回ります。

また107mm迫撃砲M2は移動の際に中型トラックに積載し、射撃時に降ろして設置していたため手間が掛かっていましたが、120mm迫撃砲RTはタイヤが標準装備されているため、砲口に牽引用フックを取り付けるだけで簡単に牽引する事が可能です。

これにより迅速な展開・射撃・陣地転換が可能となりました。なお陸上自衛隊では牽引車に高機動車を改造した重迫牽引車を使用しています。

陸上自衛隊では1992年から調達を開始しており、豊和工業がライセンス生産を行っています。調達は現在も続いており、現在までに432門が調達されています。

運用は普通科連隊隷下の重迫撃砲中隊、第1空挺団の空挺特科大隊が行っており、普通科の中では最大の火砲です。この120mm迫撃砲RTは従来の迫撃砲の更新にとどまらず、非常に強力な火力を与えました。

北海道の第7師団第11普通科連隊では機甲師団隷下の部隊として重迫撃砲中隊も装甲化されており、装軌装甲車にこの120mm迫撃砲RTを搭載した96式自走120mm迫撃砲を装備しています。

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砲身の方向・角度・傾きを調整するハンドル類。

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120mm迫撃砲の擬製弾。砲弾の周囲にはライフリングで回転するように弾帯が設けられていますね。発射時には砲弾の尾部に発射装薬が取り付けられ、必要に応じて追加装薬が取り付けられます。

イメージ 5

最後に説明書き。


・・・以上、無理に一緒にいなくても良い。鉄道員日記がお送りしました。

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