護衛艦しらね艦上にて
一昨年7月26日に撮影した護衛艦しらねの装備品を続けて掲載しています。前回は30cm信号探照灯でしたが、今回はその隣に設置されている事の多い65式12cm双眼鏡。
この時は舞地方隊展示訓練に参加しての撮影であり、護衛艦しらねの最後の年とあって当選のハガキが返ってきた時はかなり嬉しかったですね。
65式12cm双眼鏡は海上自衛隊の多くの艦艇に搭載されている見張用の双眼鏡であり、前回の30cm信号探照灯と同じく艦艇の基本装備です。艦艇広報などで見かける機会も多いですね。
対物レンズの直径は名称の通り12cmで、倍率は20倍。実視界は3.4度。艦艇においては艦橋の両舷ウイングに1つずつ設置されており、露天艦橋にも2基設置されている場合があります。
この65式12cm双眼鏡は艦艇の航行を行う航海科員が使用します。航海科員やその当直士官などは首提げの7倍の双眼鏡を持っていますが、より正確な見張を行う為にこの65式12cm双眼鏡があります。
この双眼鏡には見張員が配置され、周辺を航行する船舶などの見張を行います。海上自衛隊における見張員の報告要領はまず目標の種類及び数、続いて方向角、航空機の場合は高角、距離、動静、必要な場合は視認度を順に報告する事となっています。
見張には3つの区分があり、通常見張は艦首方位を0度とした場合の-5度から+120度、霧中見張は-5度から+90度、戦闘見張は-5度から+130度を見張ることとなっています。
露天艦橋に設置されている物は高さが調整可能な構造になっている物もあり、上の写真の65式12cm双眼鏡も露天艦橋にあり高さの調整が可能です。
その他艦によっては操作しやすいよう取っ手を取り付けて居る場合もあります。製造メーカーは望遠鏡や双眼鏡で有名な興和。上の写真の65式12cm双眼鏡は1979年3月に製造された物のようです。
後方から撮影した65式12cm双眼鏡。左側にハンドルがあり高さを調節できます。托架に2つスイッチがありますが、これは双眼鏡内の目盛りなどの照明スイッチです。
正面から。
こちらは左舷艦橋ウイングの65式12cm双眼鏡。こちらには双眼鏡の向いている方位や府仰角を示す目盛りが取り付けられていますね。
左舷艦橋ウイングの65式12cm双眼鏡の上面。こちらは1985年9月製の様です。
・・・以上、なんだかんだで時間かかった。ef_end_63がお送りしました。