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Channel: 鉄道員日記(ぽっぽやにっき)
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海上自衛隊 護衛艦あきづき 62口径5インチ単装砲

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和歌山港・護衛艦あきづき艦上にて

さて、先日より昨年7月16・17日に和歌山港で艦艇広報を行った海上自衛隊の護衛艦あきづきの装備品を掲載しています。今回で第4回目となりますね。

2日間行われた艦艇広報でしたが、16日は事前応募者のみの特別公開、17日は一般公開でした。自分はその両日に参加し、18日の出港も撮影してきました。上の写真は18日に撮影したものです。

今回掲載するのは62口径5インチ単装砲。艦固有の武装としてはこれが最初に撮影した者でした。外見的にも最もわかりやすい、兵器らしい兵器ですね。そのためか一般の人でも撮影している人が多かったです。

この62口径5インチ単装砲はアメリカのユナイテッド・ディフェンス社(現BAEシステムズ ランド&アーマメンツ)が開発した5インチ艦載砲で、アメリカ海軍での名称はMk45 5インチ軽量砲。

この5インチ砲は1953年から配備されていたMk42 5インチ砲の後継として開発されました。Mk42は優れた発射速度と旋回速度を持つ艦載砲でしたが、それを実現するためにシステムが複雑化しており、信頼性の低下と重量の増加を招いていました。

Mk45ではその問題を解決すべく、対空性能を犠牲にして軽量かつ良好なメンテナンス性を持つ艦載砲として開発されました。1960年代に開発が始まり、1971年から配備が始まっています。

MK42が毎分40発を発射できたのに対し、こちらは毎分20発となっていますね。一方でMk45はより重量のある砲弾を撃ち出す事が可能で、砲弾の炸薬量を増やすことが出来るので、対水上・対地砲撃能力は優れています。

Mk45には5つのバージョンがあり、Mod0からMod4まで存在します。写真の62口径5インチ単装砲はMod4で、Mod4では砲身長が延長され54口径から62口径となりました。

海上自衛隊ではあたご型護衛艦からこの62口径5インチ単装砲を採用しており、あきづき型護衛艦も搭載しています。また現在建造中のあさひ型護衛艦も搭載する予定ですね。

あきづき型の62口径5インチ単装砲はFCS-3Aによる射撃管制を受けており、光学照準も可能となっています。最近ではあたご型の砲を使用した対地射撃訓練も行われていますね。

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艦上から撮影した62口径5インチ単装砲。砲身がかなり長いため前方から全体を写すことはできませんでした。

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艦橋から撮影。砲塔部分はステルス製を考慮して角張ったシールドとなっているのが解りますね。

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砲身。5インチ口径のライフル砲で、砲身の寿命は7000発と言われています。砲身長は62口径(7874mm)であり、延長されたことにより砲口初速が762m/sから1051.6m/sとなり、射程が24kmから37kmに延伸されています。

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砲身の付け根とその上部の排莢口。

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岸壁から撮影した62口径5インチ単装砲。やはりその砲身の長さが目立ちますね。Mk45 mod4は2000年から配備が始まりました。

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最後に説明書き。


・・・以上、ZABADAKはやっぱりいいなぁ。鉄道員日記がお送りしました。

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