和歌山港にて
和歌山港で昨年の7月16・17日に艦艇広報を行った海上自衛隊のあきづき型護衛艦1番艦「あきづき」。その護衛艦あきづきの各種装備品を撮影順に掲載しています。
16日に行われたのは事前に応募が必要な特別公開で、17日は一般公開が行われました。自分は両日とも参加し、18日朝の出港も見送ってきました。上の写真は16日の撮影、他は17日の撮影です。
今回掲載するのはNOLQ-3D 電波探知妨害装置。名前の通り自艦に到来した電波の探知と分析を行い、識別・脅威判定や記録の後に必要に応じて妨害電波の照射を行います。
現代の戦闘艦はレーダーなどによる射撃管制が行われることが殆どであり、戦闘は電子戦から始まると言っても過言ではありません。この装置が妨害を行う相手としては、敵艦の射撃管制装置やアクティブレーダー誘導の対艦ミサイルなどがありますね。
NORQ-3は海上自衛隊第3世代の電波探知妨害装置として開発されました。開発は防衛庁技術研究本部によって行われており、三菱電機で製造されています。
防衛庁技術研究本部では1975年度より「水上艦用電波探知妨害装置」の開発に着手し、1981年からは実用試験が行われていました。しかしそのままでは大型過ぎて実用化は不可能だったため先にNOLR-8 電波探知装置が開発されています。
一方で電波探知妨害装置の開発も継続され、実用版としてNOLQ-2 電波探知妨害装置が開発されました。その後、汎用護衛艦・ヘリコプター搭載護衛艦向けに開発されたのが今回NOLQ-3。
NOLQ-3はむらさめ型護衛艦から搭載が始まり、NOLQ-3B、NOLQ-3C、NOLQ-3D、NOLQ-3D-1といった派生型が開発されています。写真のNOLQ-3Dはあきづき型護衛艦から搭載されていますね。
NOLQ-3Dでは信号処理のデジタル化などで感度の向上や探知距離の延伸など性能向上が図られており、電波探知アンテナが従来の回転式から固定式となっています。
上の写真は電波妨害用のアンテナで、両舷に1基ずつ搭載されていますね。
電波探知アンテナ。このアンテナもマストの前後に1基ずつ搭載されており、全方向に対して電波探知を行っています。
方向探知用アンテナ。円形のIFFアンテナの両側にある箱がそれで、4面に向かって設置されています。この方向探知用アンテナも従来の振幅比較式から位相差方式に変更し方向探知精度を向上させています。
・・・以上、今日は風が強かったな・・・鉄道員日記がお送りしました。