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Channel: 鉄道員日記(ぽっぽやにっき)
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陸上自衛隊 UH-1J 41907号機@南紀白浜空港

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南紀白浜空港にて

昨年9月13日に南紀白浜空港で行われた空の日フェスタ2014。陸上自衛隊からはAH-64Dが1機とUH-1Jが2機の3機が参加していました。

今回掲載するのは先に撮影した方のUH-1J 41907号機。AH-64Dと共に三重県の明野駐屯地からやって来た機体で、AH-64Dの支援と展示のために飛来しました。

UH-1Jはもう1機、八尾駐屯地からやって来ておりそちらも一つの記事で掲載しても良かったのですが、この機体だけでも47枚ほど写真があるので別々に掲載する事にしました。

UH-1Jはベル社が開発した汎用中型ヘリコプターとして有名なUH-1の派生型で、UH-1は1956年10月22日に初飛行、以来改良を重ねながら16000機以上が生産され、現在も多くの機体が現役です。

UH-1は生産が長く続いたためベースモデルやエンジンによって様々なタイプがあり、また汎用ヘリとして色々な装備を搭載できるので同じタイプでも違う形態があります。

陸上自衛隊では1962年からUH-1Bのライセンス生産が始まり、1972年までに90機が生産されました。1972年以降はUH-1Hに切り替えられ、1991年までに133機が生産されています。UH-1Jは1991年から調達が始まり、2007年までに130機が調達されました。

それぞれUH-1Bはベル モデル204Bをベースモデルとし、UH-1Hはモデル205をベースモデルとしています。

UH-1Jはモデル205B-2をベースとしており、モデル205B-2は富士重工が主導する形で開発が進められました。初飛行は1988年4月23日で、エンジンの換装やコクピットの近代が行われています。

富士重工での生産分はUH-1Jとして陸上自衛隊で採用され、ベルでの生産分はUH-1HPという名称が付けられています。UH-1HPは既存機からの改修にも対応しています。

UH-1JはエンジンをAH-1Sと同じT53-K-703に換装し、暗視ゴーグル対応コクピット、ワイヤーカッターなどを標準装備しています。また先代のUH-1Hとは塗装の色合いが異なります。

陸上自衛隊では汎用ヘリとして全国的に配備されており、一般的に見かける機会が最も多い陸上自衛隊のヘリコプターなのではないでしょうか。自宅上空にもよく飛んできます。

UH-1Jの中には赤外線監視装置や機上カメラ装置、ヘリ映像伝送装置、赤外線ジャマー、ホイストなどを搭載したタイプがあり、多用な任務に対応する事が出来ます。

固定武装はありませんが、機体の左右に12.7mm重機関銃M2用の銃架を取り付ける事ができ、そこにM2や5.56mm機関銃MINIMIを据え付けて武装する事が可能です。

写真の41907号機は107機目のUH-1Jとして生産された機体で、三重県明野駐屯地の航空学校に所属しています。

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右側面から撮影した41907号機。

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正面から撮影。

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後方から撮影。

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胴体部を側面から撮影。キャビンのドアは後方にスライドして開き、その前方の細長い窓のある部分もドアなので、開口面積が大きいことが解りますね。これらのドアは簡単に着脱できます。

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胴体部分。全体的に丸みを帯び、特にキャビン部分が膨らんでいるのが解りますね。機首はUH-1Hよりも延長されて鋭くなり、ピトー管が設置されています。

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真後ろから撮影した41907号機

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エンジン周辺。エンジンはアメリカのライカミング社が開発したT53の改良型であるT53-L-703を、川崎重工がライセンス生産したT53-K-703を1基搭載しています。出力は1800馬力。

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エンジン排気口。排気口の上部に赤外線誘導のミサイルを欺瞞する赤外線ジャマーを搭載した機体もありますが、写真の41907号機には搭載されていませんね。

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ローターマスト。UH-1シリーズは殆どの機首が安定棒付き2枚ブレードをメインローターとしており、ローターヘッドが半関節型のためマイナスG制限があります。

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機首のピトー管。地上で展示状態のためカバーが掛けられています。UH-1Hではピトー管はコクピット上部にありましたが、UH-1Jでは機首に設置されています。

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ワイヤーカッター。機体の上部に設置されており、ワイヤーが引っかかって墜落するのを防ぐ為の装備。UH-1Jの外見上の大きな特徴ですね。

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ワイヤーカッターの後方にあるVHF無線のブレードアンテナ。

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キャビンドアの窓。UH-1Hではキャビンドアの窓は非常時位階開けることは出来ませんでしたが、UH-1Jでは前方の窓が開閉可能となっています。

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スキッド。冬場には雪にスキッドが埋まらないようスキーを取り付ける事が可能。

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ステップ。両側のキャビンドアの下部にあり、これを装備しない機体もあります。

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垂直尾翼とテールローター。

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尾部航法灯とVORアンテナ。

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コクピットドアの機番表記。

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キャビンドアの所属表記。「S」は航空学校を示し、航空学校の機体は機番の下二桁を白字で表記しています。この白字は遠目でもよく見えるので、機番が読めない時の助けとなります。

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垂直尾翼のJG-1907の表記。

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当日の朝、AH-64Dと共に南紀白浜空港に飛来した41097号機。

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滑走路にアプローチしてくる41907号機。

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誘導路をホバータキシングで移動する41907号機。

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そしてエプロンの隅に着陸、AH-64Dの支援要員を降機させていました。

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一旦着陸した41097号機と後からタキシングしてきたAH-64D。

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AH-64Dの駐機が終わり、再び離陸して自機の展示位置まで移動した41097号機。

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エプロンで展示される41907号機。ローターの上面にも迷彩塗装が施されているのがわかりますね。

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空の日フェスタが終了し、再び浮き上がった41097号機。後ろにはビジネスジェットが降りてきており、陸自のヘリが珍しいのか写真を撮っていました。

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滑走路まで移動する41907号機。

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滑走路を北向きに離陸していく41907号機。

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滑走路の端で向きを変え、今度は南向きに加速する41907号機。

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やはりローパスを行ってくれるのは嬉しいですね。

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機体を左右に振ってバイバイ。機内からは隊員さんが手を振ってくれています。

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その後再上昇し、後に離陸したAH-64Dと合流して明野駐屯地へ帰っていきました。


・・・以上、やってみるもんだ。ef_end_63がお送りしました。

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