Quantcast
Channel: 鉄道員日記(ぽっぽやにっき)
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2912

C53とC59の並び

$
0
0

イメージ 1

京都鉄道博物館にて

京都鉄道博物館の扇形庫で並んで展示されていたC53-45号機とC59-164号機。同じ大型旅客用蒸気機関車にカテゴリされる両者ですが、スタイルはかなり異なりますね。

どちらも現在は静態保存機で、運転台に通じる通路が設置されているため滅多に展示場所が変わることはありません。C53-45号機は一度全体を撮影してみたいのですが。

C53は1928年に登場した幹線用の大型旅客用蒸気機関車で、国鉄の前身である鉄道省によって設計されました。国産機では唯一の3シリンダー機となっているのが特徴ですね。

従来の客車が鋼製・大型化され列車重量が増加したため、機関車のパワーアップが必要となり開発されました。3つのシリンダーで強い牽引力を発揮していたようですね。

C53は東海道・山陽本線の優等列車牽引に使用されましたが、機構が複雑で整備が難しく、設計陣の3シリンダー機についての理解が不十分だったこともあり取り扱いに難があったようです。

そのため故障も頻発し、新型の機関車が求められるようになりました。そこで新たに開発されたのがC59です。C59は2シリンダー機ですが、C53と同等の性能を発揮できたようですね。

C59は1941年から製造され、97両しか製造されなかったC53と違い173両が製造されています。またC53が1950年に廃形式となったのに対し、C59は1970年に廃形式となっています。

C53が牽引していた優等列車はC59の牽引に置き換えられましたが、その後のC53はサイズや軸重から他線区に転用する事も出来ず、そのまま戦時体制に突入したため運用が続けられました。

しかし元から整備が難しかった上に戦時中の酷使や整備不良などで更に状態が悪化し、戦後に入ると続々と運用を離脱していったようです。写真のC53-45号機はC53の唯一の保存機です。


・・・以上、更に隣にはC51が。ぽっぽやがお送りしました。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 2912

Trending Articles