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Channel: 鉄道員日記(ぽっぽやにっき)
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特急「へいわ」テールサイン

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京都鉄道博物館にて

4月1日に見学した京都鉄道博物館で撮影した特急「へいわ」のテールサイン。京都鉄道博物館本館の一階に鉄道の歴史を展示するコーナーがあり、そこで展示されていました。

この辺りは戦時中から戦後まもなくにかけての展示となっており、近くには旅行申請書や米陸軍第8軍司令官専用列車「オクタゴニアン」号のテールサインも展示されていましたね。

特急「へいわ」は1949年9月15日に運行を開始した特急列車で、戦後初の特急列車です。終戦後間もない時期であったため平和を願った列車名となりました。

運行区間は東京~大阪間で、戦前運行されていた特急「燕」が同じ区間を8時間20分で結んでいたのに対し、「へいわ」は9時間で結んでいました。編成の最後尾には戦災を免れた一等展望車が連結されており、その展望デッキに掲げられていたのが今回のテールサインです。

柔らかな黄緑色をベースに平和の象徴である白い鳩が飛び、その上に列車名表記がありますね。このデザインは後に運行を開始した「はと」に引き継がれています。

「へいわ」は運行開始から三ヶ月半となる1950年1月1日に「つばめ」に愛称が変更され、一旦列車名としては消滅します。この短命な愛称の記録は今でも破られていないようですね。

その後、1958年10月に東京~長崎間の「さちかぜ」から改称されて漢字表記の「平和」の運行が開始、こちらは1959年7月まで運行されました。

更に1961年からは大阪~広島間の特急として「へいわ」が運行を開始しました。こちらははキハ82系を使用し、1962年4月の山陽本線広島電化に際して廃止となっています。


・・・以上、いずれにしても短命。鉄道員日記がお送りしました。

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