アジア太平洋トレードセンターにて
3月15日にアジア太平洋トレードセンターで行われたOSAKA防衛・防災フェスタ。展示のメインは陸上自衛隊が行っており、この日撮影した装備品も殆どが陸自の物です。
前回はAH-64Dを掲載しましたが、今回は野外炊具1号(改)を掲載します。前回のアパッチ、今回の野外炊具、どちらもメジャーで人気のある陸自装備品ですね(笑)
野外炊具1号(改)はその名の通り野外で炊飯を行う為の専用トレーラで、1962年に装備化された野外炊具1号の改良型です。移動の際には3 1/2tトラック等に牽引されます。
1軸のトレーラーに6つの環流式炊飯器を搭載するという構成は改良前と同じですが、バーナーの点火時にガソリンと灯油の混合ではなく灯油のみを使用するようになった事、電気式の自動着火装置を搭載したことなどの変更点があります。
自動着火装置にはタイマーが内蔵され設定時間経過後に自動消火が可能となったほか、コンプレッサー以外に発電機や野外冷蔵庫、蛇口を搭載しています。
6つの環流式炊飯器の他にスライサーや皮むき器も搭載しており、それらを使用して約200人分の主食・副食を1時間弱で調理することが可能となっています。調理は焼き物以外なら殆ど何でもできます。
一方で改型は発電機・コンプレッサーの容量の関係で6釜同時可動が不可能となり、また故障の際にその場で修理することがほぼ不可能という欠点があります。
この野外炊具1号は大規模災害時の炊き出しなどで使用される機会が多く、一般人でも何となく知っている人が多いようですね。
この日は先着1000名に炊き出しを行っており、好評を博していました。写真の野外炊具1号(改)は兵庫県伊丹駐屯地の第36普通科連隊第5中隊が保有する物です。
個人的に、野外炊具1号は走行シーンは何度も見たことがあるのですが、こうして実際に炊き出しを行っている姿というのは初めて見ました。
環流式炊飯器の操作スイッチ。左から予熱スイッチ、燃焼スイッチ、タイマーで、中央は火力コックです。
タイマーは18分、20分、22分、24分、26分、連続の段階的調節となっているようですね。
調理風景。
・・・以上、長蛇の列だったので炊き出しは諦めた鉄道員日記がお送りしました。