桂駐屯地にて
11月5日に陸上自衛隊桂駐屯地で行われた創立63周年記念行事。そこで撮影した陸上自衛隊の各種装備品を撮影順に掲載しています。今までは車両がメインでしたが、今回は重火器。
今回掲載するのは12.7mm重機関銃M2。言わずと知れた機関銃のベストセラーであるブローニングM2重機関銃ですね。「12.7mm重機関銃M2」とは自衛隊での名称。
このM2重機関銃はアメリカの銃器設計家であるジョン・ブローニングが開発した重機関銃で、非常に古い設計でありながら完成度と信頼性が高く、現在も生産が続けられています。
映画などで登場する機会も多いので一般的知名度も割と高いでしょうかね。アメリカ軍に制式採用されたのは1933年。以来基本的な設計はそのままで活躍を続けています。
作動方式はショートリコイル式で、使用弾薬は12.7mm×99弾。給弾方式はベルト給弾式であり簡単な部品交換によって左右どちらからでも給弾することが可能です。
銃身には8条右回りのライフリングが刻まれており、長さは1143mm。重量は本体のみで38.1kg、三脚架を含めると58kgになり、歩兵が運用する場合は基本的に3名のチームが組まれます。
地上に設置しての使用の他、マウントを介して車両や航空機に搭載されることも多いですね。遠隔操作式のマウントに設置される場合や、かつては4連装の対空機関銃としても使用されていました。
日本では旧陸海軍が鹵獲品を使用したほか、コピーして航空機搭載用として使用していました。また戦後は警察予備隊時代から米軍供与品が使用されており、1984年からは住友重機械工業でライセンス生産されています。
陸上自衛隊の他、海上自衛隊でも基地防衛用や護衛艦の不審船対処用として配備されており、航空自衛隊でも基地防衛用として配備されていますね。
上の写真の12.7mm重機関銃M2は1/2tトラックに搭載されている物で、空砲弾がセットされているのが見えますね。戦闘訓練展示では空包射撃が実施され、迫力ある発射音が響いていました。
1枚目の写真とは逆サイドから。給弾ベルトは側面から、空薬莢は下面から排出されるためそれぞれに回収するための袋が取り付けられていますね。
こちらは3 1/2tトラックに搭載された12.7mm重機関銃M2。築城資材を防楯代わりにしており、創意工夫が感じられます。
3 1/2tトラックの荷台でM2を構える隊員。トリガーは隊員の親指の近くにあるハの字型の金具で、両手でグリップを握りながら親指でトリガーを押し込むことにより発射します。
・・・以上、先端に付けられているのは空砲用アダプタ。ぽっぽやがお送りしました。