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Channel: 鉄道員日記(ぽっぽやにっき)
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陸上自衛隊 03式中距離地対空誘導弾@桂駐屯地

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桂駐屯地にて

11月5日に京都府の陸上自衛隊桂駐屯地で撮影した陸上自衛隊の各種装備品を撮影順に掲載しています。この日は桂駐屯地創立63周年記念行事が行われていました。

今まで掲載してきた車両は桂駐屯地に駐屯する部隊が保有している物が殆どでしたが、今回は他の駐屯地から展示のためやって来た車両。03式中距離地対空誘導弾です。

03式中距離地対空誘導弾は陸上自衛隊が装備している中距離防空用の地対空ミサイルシステムで、地対空誘導弾 改良ホークの後継として2003年に制式化されました。

航空自衛隊後保有している地対空誘導弾ペトリオットと陸自の81式短距離地対空誘導弾の間を埋める存在であり、1996年に開発開始、2003年に制式化されて方面隊隷下の高射特科群に配備されています。

03式中距離地対空誘導弾のシステムは対空戦闘指揮装置・幹線無線伝送装置・幹線無線中継装置・射撃管制装置・捜索兼射撃用レーダー装置・発射装置・運搬装填装置・レーダー信号処理兼電源装置からなっていますね。

これらのシステムは車載化されており、対空戦闘指揮装置は3 1/2tトラックに、幹線無線伝送装置・幹線無線中継装置及び射撃管制装置は高機動車に搭載されています。

それ以外の装置は重装輪車に搭載されており、自走不可の車両があったホークと比べると全車が自走可能となっており、機動展開能力が向上していますね。また省力化が図られ、必要な人員もホークの50名から20名へと減少しています。

03式中距離地対空誘導弾の誘導方式は中間誘導が指令誘導、終末誘導がアクティブレーダー誘導であり、捜索用兼射撃用レーダーはアクティブフェーズドアレイレーダーが使用されています。

このレーダーは100目標を追尾し同時に12目標を補足可能であるとされていますね。1つのシステムに複数のレーダーがあったホークと異なり、03式では1つのレーダーが捜索・追尾・射撃管制を行います。

写真の03式中距離地対空誘導弾の発射装置は兵庫県の青野原駐屯地に駐屯する第8高射特科群第343高射中隊に配備されています。現在は制式化から10年以上が経過したため改良型の開発が行われており、2017年度予算で初めて03式中距離地対空誘導弾(改)の調達が始まりました。

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ミサイルキャニスター。格納庫と発射機を兼ねています。1つの発射装置につき6連装となっており、キャニスターの下部にはデフレクターがありますね。

ミサイル本体は全長4.9m、直径0.32mというサイズで、弾頭重量は73kg。有効射程などは明らかになっていませんが、60km程度と推測されています。

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運転台周り。かなり大型の車両であり、米軍のHEMTTに似たスタイルとなっています。射撃姿勢の時はジャッキアップされてキャブがかなり高くなるため、ドアの下にステップを取り付ける事も可能。

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タイヤ。装輪車であるため路上での機動性は高く、大型タイヤによる最低地上高の確保により路外での機動性もある程度確保されていますね。

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移動姿勢の発射装置。

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所定の位置に駐車するシーン。総輪駆動であり、前2軸がステアリングすることが解りますね。

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射撃姿勢の発射装置。垂直発射方式を採用しており、斜めに発射するタイプより射界の確保が容易で、展開地を選びやすくなっています。ビルの谷間から撃てるという噂も・・・

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発射装置を立ち上げているシーン。個人的には写真の様な斜めの姿勢の方が地対空ミサイルらしく感じてしまいます。


・・・以上、結局この時間か。鉄道員日記がお送りしました。

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