神戸港にて
3月31日に神戸港で撮影した海上保安庁のおりおん型監視取締艇1番艇SS51「おりおん」。以前掲載した巡視艇と同じく、阪神高速の高架下に繋留されていました。
海上保安庁の監視取締艇とは、巡視艇よりも更に小さい警備救難業務用船であり、プレジャーボートや密漁の取締などに使用するため導入されています。巡視船艇は地名が船名の由来となりますが、監視取締艇は正座が船名の由来となっていますね。
このおりおん型の他には「ぽらりす型」や「ぽおらすたあ型」などが存在し全国各地に配備されています。自分にとっては初めて見る種別の船艇だったので、撮影できて嬉しかったですね。
因みに警備救難業務用船は巡視船・巡視艇・特殊警備救難艇に大別され、監視取締艇は特殊警備救難艇に属しています。他にも放射能調査艇や警備艇が特殊警備救難艇に属していますね。
おりおん型監視取締艇は1993年から運用されている監視取締艇で、1972年から運用されていた旧おりおん型の代替として導入されました。現在までに27隻が建造されています。
ヤマハ製の官公庁向けベース艇に所要の装備を搭載して海上保安庁仕様としたもので、17番艇からはヤンマー製に変更されました。どちらもスタイルはよく似ていますね。
ヤマハ製はSX-31、ヤンマー製はKB14をベースとしています。ヤンマー製は性能が公表されていませんが、ヤマハ製は公表されており最高速力は40ノットを発揮できるようです。
機関はディーゼルエンジン2基2軸で、出力は600馬力。推進器にスキュードタイプの二重反転プロペラを採用しており、高速化に貢献しています。
船体はFRP製で、総トン数は5.0t。全長10m、幅2.7m、深さ1.5mというサイズであり、高速航行時でも船首が持ち上がらないため追跡している目標を目視し続けることができるようです。
写真のSS51「おりおん」はヤマハ蒲郡製造で1992年11月25日に起工し、1993年3月11日に進水、3月25日に就役しました。同時に2番艇「ぺがさす」も就役しています。配置は第5管区海上保安本部神戸海上保安部。
・・・以上、固定の乗員はいない模様。ぽっぽやがお送りしました。