天下茶屋にて
天下茶屋を発車していく南海1000系1004Fの難波行き空港急行。天下茶屋では高野線の列車を撮影することが多いのですが、この時は撮りたかった1004Fがやって来たので本線の列車を撮影しました。
撮りたかった理由は、この編成は1000系の中で最初にリニューアルされた編成であるため。現在はヘッドライトがLEDに交換され、リニューアル直後とはまた形態が変わっていますが。
南海1000系は1992年に登場した南海本線・高野線両用の通勤形電車で、1992年から2001年にかけて76両が製造されました。現在は南海本線に64両、高野線に12両が在籍しています。
南海が導入を図っていた新しいCIに沿った車両としてデザインされたため、当初から現行のグレーに青とオレンジの帯を巻いた塗装で落成しました。従来の緑色の車両の中に登場したこの塗装はインパクトが大きかったでしょうね。
南海本線で運用される車両としては初めてVVVFインバータ制御を採用し、1~5次車はGTO素子、6次車がIGBT素子を使用する制御装置を搭載しています。台車も新型のボルスタレス台車となりました。
車体はステンレス製で、ビードが無く塗装されているため鋼製車のようにも見えますね。当初は車体幅が2744mmでしたが、空港線開業により車両限界が見直され、2次車から2850mmに拡大されました。
写真の1004Fは2次車として1994年に新造され、南海本線に配置されました。2013年に車両不足を補うため高野線に転属していましたが、2015年に南海本線に戻っています。
1000系も登場から20年以上が経過し、インバウンドに対応した接客設備も求められるようになったため2017年からリニューアルが始まりました。
このリニューアルでは種別・行先表示器がフルカラーLEDとなり、車内案内表示装置がLCDとなりました。どちらも英語・中国語・韓国語の表示が可能で、新たに装備された自動放送も4カ国語に対応しています。
更に今年に入ってから前照灯の交換が始まり、白熱灯からLEDに順次交換されています。現在は過渡期にあるため多様な形態が見られ、リニューアルが施された白熱灯の編成、非リニューアルのLED編成、従来通りの非リニューアルで白熱灯の編成も存在します。
・・・以上、台風来てるってのに窓全開にしてたバカはどこだ。ef_end_63がお送りしました。