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Channel: 鉄道員日記(ぽっぽやにっき)
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はやたま - 国土交通省近畿地方整備局和歌山港湾事務所

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イメージ 1

和歌山港にて

7月12日に和歌山港で撮影した国土交通省近畿地方整備局和歌山港湾事務所の港湾業務艇「はやたま」。この日は多用途支援艦「げんかい」の入港があり、「はやたま」は偶然撮影しました。

港湾業務艇とは国土交通省の各地方整備局が、管轄する各港湾の施設維持管理、工事監督、防災業務のために保有している業務艇です。写真をよく見ると側面に国土交通省のマークが入っているのが見えますね。

この「はやたま」は近畿地方整備局和歌山港湾事務所の港湾業務艇であり、担務海域は和歌山下津港・日高港・文里港・新宮港周辺とされ、航行区域は限定沿海とされています。

建造は木曽造船で行われ、2015年3月に就役しました。船体はアルミ合金製であり、総トン数は19t。全長は20.3m、全幅4.2m、深さ1.91m、喫水0.68で、機関出力は592kW×2。推進器にウォータージェットを採用しており、最高速力は33.45ktとなっています。航海速力は25kt。

ウォータージェットを採用した理由は和歌山県が名僕に南北に長く、長距離を移動する場合のメリットが大きいため。約160kmの距離がある和歌山下津港~新宮港を航行した場合、約3時間~3時間半で到着することが出来ます。

また南海トラフ地震によって和歌山県の港湾も被害を受けることが想定されており、この「はやたま」は災害時の活動も考慮されています。特に危惧されているのは土砂や瓦礫によって港内が埋没することで、ウォータージェットが採用されたもう一つの理由は水深が浅い海域でも航行可能とするためです。「はやたま」は水深2.2mの所まで進出できるようですね。

さらに海底地形探査装置としてナローマルチビームソナーが備えられており、災害発生直後の迅速な設備・航路の点検が可能です。マルチビームソナーによって海底地形を確認し、埋没している地点を発見して浚渫すれば救援物資を積んだ船舶の入港もいち早く可能となりますね。

また船尾甲板上に支援物資輸送用カゴを搭載しています。このカゴは内容量が3立方メートルあり、管轄区域外で災害が発生した場合にも支援に駆けつけることが可能となっていますね。

更に船室内には12名分の座席が設けられており、ある程度の人員と物資を輸送することが可能。実際に、2016年の熊本地震や先日の平成30年7月豪雨でも救援物資を輸送しています。


・・・以上、くろしおより早い?ef_end_63がお送りしました。

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