神戸港にて
今年の6月13日に神戸港で撮影した海上保安庁のよど型巡視艇5番艇 PC55「ふどう」。この日は所用で神戸を訪れており、そのついでに神戸港周辺を散策していました。
岸壁を歩いているとタイミング良く出港してきたのがこの「ふどう」で、カメラを持っていなかったのでスマホで撮影しています。この「ふどう」は以前にも係留中の姿を撮影していますね。
よど型巡視艇は海上保安庁が2002年から運用している巡視艇で、消防能力を強化した消防機能強化型巡視艇として設計されました。現在までに10隻が建造されています。
消防機能強化型巡視艇はよど型の前級にあたるはまぐも型巡視艇が存在しますが、このよど型では消防能力が更に強化されました。毎分当たりの放水量は倍以上となっています。
写真を見ると2つの放水塔と4つの赤い放水銃が見えますね。放水塔の上に設置されている物は毎分4400リットルを放水可能で、放水塔の最大伸張時は海面上約17mの高さまで達します。
操舵室の上にある大型の放水銃は毎分6000リットルの放水能力を持っています。船首甲板に設置されている放水銃は毎分2000リットルを放水可能で、これらの放水銃は何れも水と泡消火液の両方を放射することができますね。
そのほか粉末放射銃や自衛噴霧ノズルなども装備されており、1隻当たりの放水量は毎分16800リットルとなりました。これは専用艇として建造されたぬのびき型消防艇を上回っています。
また赤外線捜索監視装置が操舵室上に搭載されており、火災状況の監視に使用されるほか、放水銃と連動させて自動的に放水方向・距離を調整することが可能なようですね。
当初は4隻のみ建造されたよど型巡視艇でしたが、東日本大震災を受けて10年ぶりに建造が再開されています。写真の「ふどう」は建造再開後最初に就役したよど型で、隅田川造船で建造され2013年1月28日に就役しました。第五管区海上保安本部神戸海上保安部に配置されています。
・・・以上、その笑顔に人が来る。鉄道員日記がお送りしました。