ジャパン マリンユナイテッド舞事業所にて
昨年7月25日にJMU舞事業所で撮影したスワイヤーパシフィック・オフショア・ホールディングスのオフショア船「PACIFIC LEGACY」。
港巡り遊覧船の上から撮影した写真で、正確には艤装中でまだスワイヤーパシフィック・オフショアに引き和されていないのですが、タイトルはスワイヤーパシフィック・オフショアの物としました。
オフショア船とは石油プラットフォームなどの海洋エネルギー施設に対し様々な支援を行う船の事で、プラットフォーム補給船とアンカーハンドリング・タグサプライ船の2種類に分けられます。
アンカーハンドリング・タグサプライ船は石油プラットフォームを別の場所に移動する際に、曳航やアンカーの巻き上げ、パイプラインの敷設補助などを行います。
プラットフォーム補給船はその名の通り石油プラットフォームなどへの補給物資を輸送することが任務であり、多くの場合、後部に広い甲板とばら積み貨物のスペースを設けています。
ばら積み貨物のスペースには水・泥・セメント・ディーゼル油・化学薬品などのタンクがあり、陸上~石油プラットフォーム間の補給や持ち帰りを行います。
写真の「PACIFIC LEGACY」はスワイヤーパシフィック・オフショア社が保有するL級オフショア船で、全長97.29m、全幅20mで総トン数は5179トン。載貨重量は5243トンとなっています。
デッキスペースは57m×16mの912m2で、2500トンの物資を搭載する事が可能です。デッキクレーンは旋回半径15mの5tクレーンが1基備えられています。
エンジンは2655馬力のMAN製6L27/38ディーゼルエンジンを4基搭載し、推進機関にアジマススラスターを採用し、GE製のInovelisを2基搭載しています。出力は1基あたり2500kW。航海速力は12ノット。
アジマススラスターとは水平方向に360回転するポッドにプロペラを取り付けた物で、船内の原動機と接続した動力軸を用いる方式と、ポッド内に電動機を設置する方式があります。
Inovelisはポッド内に電動機が納められており、したがってこの「PACIFIC LEGACY」はディーゼル・エレクトリック方式を採用していることになりますね。
船首部には3基のサイドスラスターが装備されており、アジマススラスターと組み合わせて船を自由な方向に動かすことが出来、タグボート無しでの接岸なども可能となっています。
メインレーダーはSバンドの古野電気製FAR-2837S-Dを、補助レーダーにXバンドの古野電気製FAR-2817-Dを搭載しています。
JMUからスワイヤーパシフィック・オフショア社への引き渡しは8月25日に行われました。
船首部分。4基のエンジンや船員の居住区などが納められています。上部には放水銃も搭載され、他船消火機能を持っています。
船名。
スワイヤーパシフィック・オフショア社のマーク。
・・・以上、この時はもう1隻が艤装中だった。鉄道員日記がお送りしました。