和歌山市内にて
9月26日に和歌山市の紀三井寺陸上競技場で「紀の国わかやま国体」の開会式が行われました。天皇皇后両陛下もご出席され、ブルーインパルスが展示飛行を行いました。
自分は開会式には出ていませんが、ブルーインパルスの展示飛行だけは撮影に行きました。ブルーインパルスを撮影したのはこれが初めてで、興奮しながらの撮影でした。
ブルーインパルスとは言わずもがな有名な航空自衛隊のアクロバット飛行チームで、部隊名称は第11飛行隊。第4航空団飛行群隷下の部隊です。
1960年4月16日に第1航空団第2飛行隊内の空中機動研究班として発足し、発足当初はノースアメリカン F-86Fを使用していました。
F-86Fは1981年3月31日まで使用され、その後継として1982年7月25日から1995年12月22日まで三菱重工製のT-2を、1995年12月22日以降現在までは写真のT-4を使用しています。
一般に練習機として使用されているT-4とは仕様が異なり、「戦技研究仕様機」と呼ばれています。仕様変更は様々な部分で行われていますね。
まず胴体後方の第3燃料タンクをスモークオイル用のタンクとし、エンジン排気口の後方に発煙装置のノズルが設置されています。
そして低空を高速で飛行する機会が多いためバードストライク対策も施されており、風防がアクリルとポリカーボネートの4層構造で25.4mmの厚さとなっています。
通常のT-4が厚さ11mmのストレッチアクリル製なので、かなり分厚い事が解りますね。またHUDもガラス製から樹脂製へと変更しており、破損時の危険性を下げています。
アクロバット飛行時の機動性を高めるために、通常のT-4では速度が240ノット以下になると作動する方向舵のリミッターがありますが、戦技研究仕様機では制限時の作動角を5度から10度に拡大しています。
今回の展示飛行は1~4・6番機がサンライズを、5番機がナイフエッジを行いました。前日の予行では地点確認のみとなっていたので飛ぶか不安でしたが、無事に実施してくれてほっとしましたね。
今回は浜松基地からのリモート展示で、翼下に増槽を携行していました。無線は関西TCAを使用していましたが、途中から関西APPに切り替えられていました。
自分は片男波公園の先端部で撮影していました。背景が曇天なのでピントが合いづらく厳しい撮影条件でしたが、なんとか撮影出来て良かったです。
東側から5機編隊で姿を現した1・2・3・4・6番機。
スモークオン。スモークはスピンドルオイルをエンジン排気に当たるように噴射し、排気の温度によって油が気化し大気中で冷却される事によって微小粒子へと凝固させ、発生させています。
スモークを曳きながら会場上空に近づく5機編隊。
ブレイクして大きく広がる「サンライズ」を披露する5機編隊。
撮影ポイントの上空を通過した1番機。
同じく2番機。
同じく3番機。
ナイフエッジを披露した5番機。残念ながらナイフエッジ中の撮影は失敗しました。
その後編隊に合流すべく旋回する5番機。
上空で合流する6機のT-4。
最後にスモークを曳きながら浜松へと帰っていきました。
・・・以上、殆どの写真はトリミングしています。ef_end_63がお送りしました。