南紀白浜空港にて
昨年9月12日に南紀白浜空港で撮影した陸上自衛隊のUH-1J 41867号機。この日南紀白浜空港で行われた空の日フェスタ2015で展示を行うため飛来していました。
UH-1Jは米軍で数多く採用された中型汎用ヘリコプターのベストセラーであるUH-1の陸上自衛隊仕様で、原型の最初のモデルが米陸軍に採用された1959年以来、世界各国で16000機以上が運用されました。
陸上自衛隊ではモデル204ベースのUH-1Bを1962年から1972年までに90機をライセンス生産で調達し、次いで1972年から1991年までモデル205A-1をベースとしたUH-1Hを133機調達しました。
1991年から調達が始まったのがモデル205B-2をベースとしたUH-1Jです。モデル205B-2はモデル205のライセンス生産を行っていた富士重工業が主導して開発が行われました。
モデル205B-2では双発機であるベル212のローターブレードと機首を採用し、エンジンをライカミングT53-L-703(UH-1JはT53-K-703)に換装してコクピットを近代化する改良が行われました。
UH-1Jは2007年度予算までに130機が調達されています。汎用ヘリとして機関銃などの武装の他にヘリコプター映像伝送装置やFLIR、地雷散布装置等を装備する事ができます。
写真の41867号機は大阪府八尾駐屯地に駐屯する第3師団隷下の第3飛行隊に配備されている機体で、この日は八尾駐屯地から飛来していたようです。
後方から撮影した41867号機。
真後ろから。このアングルが結構好きだったりします。
機首。モデル205B-2の機首はベル212の物を採用しており、機内容積確保のために伸びて鋭くなっています。ピトー管もベル212と同じく機首に2本ですね。
機首上部のブレードアンテナ。VHF用。
ワイヤーカッター。機首の上部に設置されています。これはUH-1Jで初めて設置されました。
キャビン内の様子。UH-1Jは従来のUH-1Hよりもキャビン容量が拡大しており、最大離陸重量もエンジン換装によって400kg以上増加しています。
キャビンから取り外された椅子。パイプに布を張ったもの。
増槽。キャビン後方のスペースに搭載可能な物で、88ガロンの容量があります。これを取り外せば左右で計4名分のスペースとなります。
11時半頃に南紀白浜空港に降りてきた41867号機。
誘導路とエプロンの上をホバータキシングする41867号機。
展示位置にタッチダウン。
エンジン・ローター停止後に展示の準備が行われました。
地上で展示される41867号機。機内を見学する事ができました。
開場直後はご覧のように長蛇の列ができていました。
展示終了後、17時前に飛び上がりました。
南紀白浜空港を離陸し八尾駐屯地へ帰っていく41867号機。
・・・以上、JAMSTECの船もいろいろあるな。鉄道員日記がお送りしました。