護衛艦しらね艦上にて
2014年7月26日に行われた海上自衛隊舞地方隊展示訓練。自分は護衛艦「しらね」に乗艦して参加することができました。その際に撮影した「しらね」の各装備品を掲載しています。
前回はOPS-28対水上レーダーを掲載しましたね。その次に撮影したのがこの74式アスロックSUM発射機でした。
アスロックとはアメリカ海軍が開発した艦載対潜ミサイルの事であり、その良好な性能からアメリカ海軍を初めとする西側各国の多くの艦艇に搭載されました。
ミサイルの弾体は短魚雷の後方に飛翔用のロケットを取り付けた構造となっており、写真の発射機から潜水艦の居ると思われる方向に発射されます。
発射後は目標手前の上空でロケット部分が切り離されてパラシュートが展開し、減速しつつ落下して着水、着水の衝撃でパラシュートが切り外され、着水後は短魚雷の誘導装置で目標へと誘導されます。
射程距離は約3.6kmから約10kmまで。従来の魚雷発射管より発射し魚雷が水中を航走する方式よりも到達時間が大幅に短縮され、射程も伸びています。
使用される短魚雷はMk44やMk46といった魚雷発射管で使用される物と同じであり、海上自衛隊では国産の73式短魚雷を使用しています。
この発射機は8連装のMk112で、再装填システムなどとMk16 誘導ミサイル発射システムを構成しています。アスロックの発射機としてはこれが最も多く用いられていますね。
その他テリアミサイル用のMk10やスタンダードミサイル用のMk26からも発射が可能です。逆にこのMk112も対艦ミサイルであるハープーンを発射する事が可能です。
海上自衛隊ではやまぐも型護衛艦から搭載を開始し、あぶくま型護衛艦まで数多く搭載されました。海上自衛隊の護衛艦に搭載されているのは三菱重工のライセンス生産品です。
なおアスロックはMk41 垂直発射システムから発射可能な垂直発射型アスロックに発展しており、海上自衛隊もこんごう型護衛艦以降は垂直発射型アスロックを搭載しています。
護衛艦「しらね」では就役時からこのアスロックを装備し、また改修前はシースパローの発射機もMk112に76mm連装砲のマウントを組み合わせたMk25でした。
艦外から見たアスロック発射機。しらね型では艦首の主砲の後方、艦橋構造物との間に搭載されています。
艦橋構造物とアスロック発射機。
動作展示を行うアスロック発射機。
最後に説明書き。
・・・以上、退役しても撤去されてなかったなこれ・・・ef_end_63がお送りしました。