舞鶴港・若狭湾にて
7月25・26日に行われた舞鶴地方隊展示訓練と27日に行われた舞鶴基地サマーフェスタ。自分は26日と27日に撮影を行い、そこで撮影した海上自衛隊の艦艇を掲載しています。
だいぶん掲載も進みまして、残りの艦艇のネタはだいぶん減ってきました。個々の装備品のネタを数えるとかなりの数になるのですが・・・
今回はAMS-4301 ひうち型多用途支援艦1番艦「ひうち」を掲載します。この「ひうち」は舞鶴地方隊展示訓練では受閲艦として行動しており、サマーフェスタでは艦艇広報を行っていました。
ひうち型多用途支援艦はその名の通り各種訓練支援や自走不能な艦艇の曳航、消火・救難活動、物資輸送など多用途に使用するため建造された艦です。
諸外国海軍の航洋曳船に相当する多用途支援艦で、それ以前からその任務に就いていた81号型特務艇の後継として建造されました。
上の写真を見れば解る通り、後部甲板が一段低く広いスペースが取られています。通常の射撃訓練支援の場合は後部甲板に自走式水上標的や曳航式水上標的を搭載します。
また災害派遣などの際には物資を搭載する事も可能。自走不能な艦艇の曳航も任務の一つなので、機関出力は5000馬力となっており、エンジンには新潟原動機製6M28HXディーゼルエンジンを2基搭載しています。
機関の出力に対して最大速力は15ノットと決して速いものではありませんが、これは曳航能力を高めるために速力を抑えているためで、ひうち型多用途支援艦1隻でましゅう型補給艦を曳航できる能力を持っており非常に力持ちな艦と言えますね。
全長は65mで全幅12m、深さ5.8m、吃水3.5m、基準排水量は980トンとなっており、同型艦は5隻が建造されています。全て2000年代に建造された艦なので、艦内のモニター類が液晶であるなど色々と新しくなっているようです。
4番艦以降は建造時期に間隔が空いているので、3番艦までの運用経験を踏まえて改良が加えられており、潜水艦の訓練支援のため水中通話機と外洋での活動を考慮して減揺タンクを追加装備しています。
また警備任務にも当たらせるため12.7mm機関銃M2用の水上艦用機関銃架3形も装備されており、これは1番艦から3番艦にも追加装備されていますね。
後方から撮影した「ひうち」。艦尾は訓練支援や曳航のためスロープ形状となっているのが見えますね。
「ひうち」の前方。艦橋構造物は後方にも窓がありますね。マストはシンプルな物で、レーダーにはOPS-26対水上レーダーが装備されています。
煙突の両脇には搭載艇が搭載されており、右舷側には6.3m級複合型作業艇が、左舷側には改7.9m内火艇が搭載されています。
「ひうち」の上部構造物。煙突は艦橋から独立しており、角張った形状となっていますね。その後方にはデッキクレーンが搭載されています。
「ひうち」搭載のデッキクレーン。各種展開・揚収作業に使用されます。
後部甲板に搭載された自走式水上標的「バラクーダ」。カナダ製の水上標的で、遠隔操縦式の複合艇となっています。ひうち型1隻に対して2隻が搭載されます。
有人での操縦も可能で、標的に使用する際はこのバラクーダには当てずに50mほどずらして射撃するようです。バラクーダにはカメラも搭載されており、弾着確認も可能。
高速小型水上標的1型。曳航式の水上標的で、船体はトリマラン型。全長4.3m、全幅2.2m、深さ0.8mと以外と大きなサイズですね。
小型水上標的01。
小型水上標的02。どちらもバラクーダに曳航されて使用されます。
小型水上標的の説明書き。拡大してご覧ください。
舞鶴基地サマーフェスタで艦艇広報を行う「ひうち」。艦艇広報とはいえ乗艦する事は出来ず、岸壁で色々な展示を行っていました。
その岸壁も草が邪魔で撮影しづらく・・・基地の外に回れは良い写真が撮れたのでしょうが、自艦がありませんでした。
「ひうち」艦名板。
艦尾の「ひうち」表記。通常は艦尾中央に書かれていますが、ひうち型ではスロープがあるため両舷側に書かれています。
「ひうち」の自衛艦旗。
オマケ。
・・・以上、鎮守府って書いちゃったんだ・・・ぽっぽやがお送りしました。