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Channel: 鉄道員日記(ぽっぽやにっき)
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海上自衛隊 ミサイル艇はやぶさ 62口径76mm単装速射砲

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舞港にて

さて、前回まで舞地方隊展示訓練で撮影した護衛艦「しらね」の装備品を掲載してきましたが、今回からは2014年7月27日に行われた舞地方隊サマーフェスタで撮影した艦艇の装備品を掲載します。

まずははやぶさ型ミサイル艇1番艇「はやぶさ」。入り口から入って一番最初に見えてきたのがこの「はやぶさ」でした。今回はその「はやぶさ」の62口径76mm単装速射砲を掲載します。

62口径76mm単装速射砲はイタリアのオート・メラーラ社が開発した76mm艦載砲で、「コンパクト砲」という名前が付けられています。

その名前の通り多目的に使用できる砲でありながらシステムはコンパクトに纏められ、とくに総重量は約7.5tと軽量なのが大きな特徴ですね。そのため小型艇にも搭載する事が可能です。

重量に関しては米海軍が開発したMk45 mod2 5インチ砲が約21.7tであり、その一つ前のMk42 5インチ砲が61.4tなのを考えるとかなり軽量だと言えます。

開発は1964年に開始し、1967年に完了。1969年から生産が始まりました。それ以来現在まで生産が続けられ、西側諸国に広く採用されている艦載砲のベストセラーです。

砲身は砲身長62口径のライフル砲で、先端部に発射時の反動を軽減する砲口制退器、中部に有害な燃焼ガスの逆流を防ぐ排煙器があります。砲身の下部には排莢口がありますね。

砲塔はFRP製のカバーで覆われています。多くは球型のカバーですが、最近になってステルス性を高めるために角張ったカバーが開発されており、写真のはやぶさ型ミサイル艇でもステルス型カバーを採用していますね。

このカバーには耐弾性はなく、波浪や風雨から砲システムを守る為の物。通常砲塔内部は無人となっていますが、非常時に砲側で射撃を行うことも可能なようです。

この砲塔は360度の全周旋回が可能で旋回速度は毎秒60度。府仰角は-15度から+85度までとることができ、俯仰速度は毎秒35度となています。実際に動くところを見ると非常に機敏に動くことが解りますね。

回転式の弾倉部と給弾装置は甲板下にあり、弾倉の容量は艦によって異なります。最低44発から最大115発までで、弾倉への砲弾の補給は人力で行われますね。

発射速度は毎秒85発であり、通常段の場合有効射程は約16km、最大射程は約18.4kmとなっています。1988年から生産されているスーパー・ラピッド砲は給弾方式の改良により毎秒120発となりました。

射撃指揮に関しては砲側に照準装置を持たないため、搭載する艦艇の射撃指揮装置から情報を得て射撃を行います。海上自衛隊の場合、81式射撃指揮装置2型と組み合わされていますね。

海上自衛隊では護衛艦「むらくも」に1978年度から試験搭載され、護衛艦「いしかり」で初めて実装備されました。その後に登場した護衛艦の標準的な主砲となり、むらさめ型護衛艦まで搭載されています。

その他訓練支援艦や練習艦など補助艦艇にも搭載されていますね。

イメージ 2

砲口部。

イメージ 3

砲塔部。

イメージ 4

後方から。この写真のみ再掲載。


・・・以上、今日だけでだいぶ進んだな~。鉄道員日記がお送りしました。

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