スハフ14-509車内にて
今回の展示室ネタは14系座席車の車内と座席。当該車両は今年春のダイヤ改正で廃止となったJR最後の急行、「はまなす」に運用されていたスハフ14-509です。
昨年1月27日に北海道旅行を行った際に、札幌~新札幌の1駅間で記念に乗車しました。乗車券と急行券300円で15分のハザの旅でしたが、初めて乗る14系座席車だったので嬉しかったですね。
14系座席車は、1969年に登場した12系とは異なり特急運用に就くことが出来るように183系と同様の車内設備を持つ座席客車として、1972年から1974年にかけて325両が製造されました。
急行「はまなす」が14系座席車を使用した最後の定期列車であり、「はまなす」無き現在はイベント用やジョイフルトレインとして残るのみとなっています。
「はまなす」では所定7両編成の場合、1・2号車がB寝台車、3・7号車が自由席車、4号車がカーペットカー、5・6号車が指定席車となっています。
このうち自由席車と指定席車では同じ座席車でも内装が大きく異なっています。上の写真のスハフ14-509は7号車で通常は自由席車として運用されていました。
スハフ14-509の座席。製造以来変わらないR51型簡易リクライニングシートで、モケットなどが変更されている物の形自体はそこまで変わっていません。
シートピッチは910mm、リクライニングは1段しか倒れず、テーブルは窓際に小さな物が1つだけ。センターアームレストもありません。座席下に空間がないため足を充分に伸ばすことも出来ませんね。
他の車両に使用されているR51では座席背面やサイドにテーブルが追加されたりしていますが、こちらは最後までほぼ原型に近い形で使用されていました。
因みに写真はありませんが、指定席車の座席はキハ183系のグリーン車から転用されたR27型が使用されており、シートピッチは1160mm、リクライニングは最大140度まで倒すことが出来、フットレストも付いて夜行列車には充分な物でした。
貴重さという面ではR51もR27も同等ですが、雰囲気としては写真のR51の方が好きですね。繁忙期には指定席車の増結が行われていましたが、使用されるのはR51を備えた14系であり、同一料金でも設備にかなりの落差が生じていました。
ミニラウンジ。5・6号車の4号車寄りに備えられています。テーブルの中央には灰皿があったようですが、全面禁煙となってからは蓋がされていますね。
貫通路の様子。
約15分間の乗車でしたが、とても印象深い物でした。この頃はまだそれほど混雑していませんでしたが、廃止間近はかなりの混雑だったのでしょうね。
・・・以上、やはり独特の雰囲気がある。鉄道員日記がお送りしました。