舞鶴航空基地にて
7月27日に撮影した陸上自衛隊のUH-1J 41823号機。同日行われた舞鶴航空基地サマーフェスタで展示されていた機体です。
陸自ネタは消化が早いこともあって、舞鶴航空基地に所属する海自のSH-60Kよりも早く掲載する事となりました(笑)前回も舞鶴航空基地で撮影したOH-1でしたね。
UH-1Jは陸上自衛隊が導入している中型汎用ヘリコプターで、アメリカのベル・エアクラフト社が開発したUH-1をベースとしています。自衛隊機でなくても、UH-1は色々なところで登場するので形は見たことがある人も多いかも知れませんね。
UH-1はベル社が開発したヒューイシリーズであるモデル204、205、212、450に対するアメリカ軍の制式名称で、後に採用した多くの国もUH-1の名称で採用している国が多いですね。
様々な派生型があり、最も初期のUH-1はモデル204をベースとしたUH-1Aで、1959年よりアメリカ陸軍で採用されベトナム戦争などで多く運用されました。
陸上自衛隊では1962年からモデル204BをベースとしたUH-1Bを導入しており、1972年までに90機が富士重工でライセンス生産されました。
1972年以降はモデル205をベースとしたUH-1Hに調達を切り替え、1991年までに133機が生産されました。そして1991年から調達が始まったのがこのUH-1Jです。
UH-1Jはモデル205B-2をベースとしています。モデル205B-2の開発は富士重工と共同で行われ、富士重工で生産されたUH-1Jは約80%を国産技術としています。調達は1989年度予算から2007年度予算まで行われ、130機が調達されました。
機体はUH-1Hをベースとしてコクピットが近代化され、機首もUH-1Hより鋭い形状となっています。エンジンはAH-1Sと同じT53-K-703に変更されました。
配備は全国の方面ヘリコプター隊、師団隷下飛行隊、航空学校など広く行われており、最も多く見かける陸自ヘリの一つと言っていいでしょうね。
写真のUH-1J 41823号機は123機目のUH-1Jとして生産された機体で、所属は恐らく八尾駐屯地に所属する中部方面ヘリコプター隊第1ヘリコプター隊。
恐らくというのは所属記号が消されていたからで、恐らく他の部隊から転入したばかりなのでしょうね。隣のOH-1は中部方面ヘリコプター隊所属で、わざわざ別の所からUH-1Jを呼ぶとは考えづらいですし。
前方から撮影した41923号機。機首はUH-1Hよりも鋭くなり、ピトー管はUH-1Hのコクピット上1本から機首2本となっています。
後方から撮影した41823号機。
逆サイドから。こう色々と撮っておきながらテールローターを撮影し忘れるという・・・
エンジン排気口周辺。エンジンはライカミング製T53-L-703エンジンを川崎重工がライセンス生産したT-53-K-703を1基搭載しています。エンジンの最大出力は1800馬力。
エンジン排気口の上にある箱は赤外線ジャマーのマウントです。写真は装備されていない状態。
左側から撮影した胴体部。UH-1のキャビンの両側にスライドドア、その後ろに燃料タンク、その真上にエンジンという機体構成はタービンヘリの標準型を作り上げました。
パイロット2名とキャビンに11名の最大13名が搭乗可能。貨物は1800kgまで搭載する事が可能です。機内に増槽タンクを搭載することもできます。
41823号機のコクピット。アナログ計器が並ぶコクピットですね。暗視ゴーグルにも対応しています。
ローターシャフト周辺。UH-1Jのローターは2枚ブレードで、ローターヘッドが半関節型のためマイナスGに対する制限があります。
コクピット上部に装備されているワイヤーカッター。機体にワイヤーが引っかかる前に切断するためのカッターで、機体の下部にも装備されています。
ワイヤーカッターの後方に取り付けられたブレードアンテナ。2枚並んでおり、調べた物の用途は不明でした。機首の下面にも同じ物が取り付けられています。
ステップ。キャビンの両側に取り付けられています。
後部左側の航法灯。
燃料給油口。使用される燃料はJP-4であり、容量は224米ガロンと表記されていますね。因みに増槽は1個で88米ガロンの容量があり、2個搭載できるため最大燃料搭載量は400米ガロン、1514.16リットルとなります。
機体番号「41823」の表記。
垂直尾翼のJG-1823の表記。
エプロンで展示される41823号機。自分はエプロンで展示される状態しか撮影出来ませんでした。
OH-1 32634号機と。
最後に説明書き。
・・・以上、何故か海自基地でよく撮影しているUH-1J。ぽっぽやがお送りしました。