護衛艦みょうこう艦上にて
2014年7月27日に見学した海上自衛隊の護衛艦「みょうこう」の装備品を掲載しています。この日は舞地方隊サマーフェスタとして複数の艦艇が公開されていました。
今回は高性能20mm機関砲を掲載します。多くの護衛艦に搭載されているのでかなり有名ですね。前回はMk41 垂直発射装置でしたので、武装が続きます。
高性能20mm機関砲はアメリカのジェネラル・ダイナミクス社が開発したMk15 艦載用近接防御火器(CIWS)で、CIWSの代表格としてファランクスの愛称で知られていますね。
ファランクスはゼネラルエレクトリック製のM61 20mmガトリング砲を使用し、それに捜索・追尾レーダーと火器管制システムを一体化したシステムとなっています。
対艦ミサイルなど航空攻撃の迎撃を主目的とした武器システムで、高速で突入してくるミサイルに対して迅速に対応するため、目標捜索から迎撃まで全自動で行われます。
砲架の上部に捜索用レーダーと追尾用レーダーが納められたレドームがあり、砲の下部には弾倉が取り付けられています。迎撃の際にはこれら上部システム全体が俯仰旋回します。
ファランクスシステムは全てマウント上にあるため設置が容易で、搭載艦の甲板強度や重心位置を考慮すればどこにでも設置する事が可能です。実際に就役後に追加装備した艦艇も多いですね。
迎撃のプロセスは、目標が射程内に入ると砲弾を発射し、その弾道をレーダーで追尾し目標とのズレを計測して砲身の向きを調整し、続けて砲弾を発射すると言うものです。
派生型として原型の他にBlock1、Block1A、Block1Bが開発されており、写真の高性能20mm機関砲はBlock1Bです。
海上自衛隊では高性能20mm機関砲として護衛艦「くらま」から搭載を開始し、以降今日まで全ての護衛艦に搭載されています。
20mm機関砲の砲身。Block1Bでは砲身も延長され、より威力が増しました。砲の支持機構や砲口周辺などは複数の形がありますね。
レドーム部分。上部の半球部に捜索用レーダーが、下部の円筒部に追尾用レーダーが納められています。サイドに取り付けられているのは赤外線センサーで、これもBlock1Bの特徴。
この赤外線センサーによってファランクスは光学照準が可能となり、小型の水上目標や低速低高度の空中目標に対応可能となりました。またBlock1Bでは遠隔手動操作も可能となっています。
後部に搭載された高性能20mm機関砲。こんごう型護衛艦では前後に2基の高性能20mm機関砲が搭載されています。
最後に説明書き。
・・・以上、久々ののんびりした土曜日だった・・・ぽっぽやがお送りしました。