舞港・護衛艦ふゆづき艦上にて
さて、しばらく滞っていた海上自衛隊ネタですが、ふゆづきの装備品掲載を再開したいと思います。旋回は11m作業艇を掲載しましたが、今回掲載するのは高性能20mm機関砲。
撮影したのは2014年7月27日に行われた舞地方隊サマーフェスタの際で、この日は「まつゆき」「みょうこう」「ふゆづき」の3隻が上甲板を一般公開していました。
高性能20mm機関砲はアメリカが開発したMk15 ファランクス近接防御火器システムの海上自衛隊での名称で、Mk15は1980年以来各国の海軍で採用されている近接防御火器システムですね。
全周旋回可能なマウントの上に射撃管制用レーダーと6砲身のM61 20mmガトリング砲、火器管制システムを一体化して搭載したシステムで、完全自動制御となっています。
高速で突入してくる対艦ミサイルや航空機から時間を防御するのが目的で、リアクションタイムを削減するために艦のシステムからは独立しています。
上部の白い部分にレーダーがあり、半球部分には捜索用レーダーが、円筒部分には追尾用レーダーが納められています。その下部にガトリング砲、更にその下には弾倉が取り付けられていますね。
俯仰旋回の際にはレーダー、砲、弾倉の全体が動き、高速で対処するために非常に素早く動きます。バージョンによって速度は異なりますが、一番遅くても毎秒100度。
システムが目標を捉えるとガトリング砲の射撃が始まり、射撃した砲弾をレーダーで追尾して目標とのズレを修正するという流れを繰り返し、目標を撃破します。
原型のBlock0からBlock1、Block1A、Block1Bと派生型が開発されており、特に最新型のBlock1Bはレーダーが換装され、砲身が延長され、マウントが改良され、光学照準が可能となるなど大幅に改良されています。
米海軍では1980年から配備が始まりましたが、海上自衛隊では1981年3月27日就役のしらね型護衛艦2番艦「くらま」から搭載が始まりました。以降に就役したほぼ全ての護衛艦に搭載されています。
あきづき型護衛艦では最新型のBlock1BではなくBlock1もしくは1Aを搭載しています。1と1Aの違いはコンピュータシステムなので外見からは判断できませんね。
砲身。M61バルカンは毎分3000発から4500発まで射撃する事が可能で、弾薬には当初劣化ウラン弾が使用されていましたが、現在はタングステン弾を使用しています。
海上自衛隊では導入当初は航空自衛隊のF-4EJで使用されていた弾薬を使用し、その後タングステン弾を開発しています。
後部に搭載された高性能20mm機関砲。あきづき型護衛艦では艦橋構造物前方とヘリ格納庫上部に搭載されています。何れも中央線上に配置されていますね。
・・・以上、シン・ゴジラもう一回見よ。鉄道員日記がお送りしました。