潜水艦救難艦ちはや艦上にて
2014年8月8日に和歌山港で艦艇広報を行った海上自衛隊の潜水艦救難艦「ちはや」。前回からその「ちはや」の装備品を掲載しています。
前回は65式12センチ双眼鏡を掲載しましたが、今回はその近くに設置されていることの多い30センチ信号探照灯。これも色々な艦のものを掲載してきました。
30センチ信号探照灯は名称の通り直径30センチの探照灯で、灯器の前方にシャッターが取り付けられており発光信号に使用する事も出来るため信号探照灯という名称になっています。
用途は発光信号と夜間の海面捜索の照明などであり、発光信号ではシャッターの開閉によって点滅させ、モールス信号を送信します。
送信速度は1分間に35字程度が標準とされるようで、約15km先の相手と通信することが出来ます。無線封止下の夜間などでは有効な通信方法であり、一般人も観艦式や展示訓練の際などに見ることが出来ますね。
海上自衛隊ではこの30センチ信号探照灯の他に60センチ信号探照灯を運用しており、またシャッターのない20センチ探照灯、40センチ探照灯を装備している艦艇もあります。
30センチ信号探照灯はほぼ全ての艦艇に搭載されており、艦橋左右のウイングに設置されている事が多いです。「ちはや」の場合もウイングに設置されています。上の写真が左舷側の物で下の写真が右舷側。
「ちはや」では右舷側の30センチ信号探照灯が湘南工作所の1995年製で、左舷側の物が日本光機工業の2002年製とバラバラでした。左右で異なるのは今までにもあったかもしれませんが、確認できたのは今回が初めてでした。
「ちはや」の就役は2000年3月17日で、1995年と言えば「ちはや」の発注前なので他の艦艇から転用された物なんでしょうね。
また「ちはや」では艦橋の半層上に救難指揮所が設置されており、その上部には40センチ探照灯が装備されています。そちらは純粋に夜間の海面捜索用でしょうね。潜水艦救難艦としては重要な装備です。
左舷側30センチ信号探照灯の銘板。新しい方が汚れてる・・・
・・・以上、この時は40センチ探照灯にカバーが掛かっていた。鉄道員日記がお送りしました。