横浜港・護衛艦いずも艦上にて
2015年10月17日に横浜港大さん橋で艦艇広報を行った海上自衛隊のいずも型護衛艦1番艦 DDH-183「いずも」。自分も参加して護衛艦いずもの各種装備を撮影していました。
護衛艦いずもの装備を撮影順に掲載して、今回で6回目となりますね。今回掲載するのはOPS-50多機能3次元レーダーです。護衛艦いずもの装備品関係でレーダーの記事は今回が最初ですね。
OPS-50は防衛省技術研究本部が開発した多機能レーダーで、主に対空捜索に使用されます。00式射撃指揮装置(FCS-3)の中核を担う多機能レーダーを独立させたものですね。
FCS-3ではアクティブフェイズドアレイレーダーを中核とし、射撃指揮装置の統合やOYQ-10 戦術情報処理装置と組み合わされていました。また艦対空ミサイルの発展型シースパローを誘導するためのレーダーも装備されていました。
いずも型の前級であるひゅうが型護衛艦にはFCS-3と発展型シースパローが装備され、本格的な対空戦闘能力を備えていましたが、いずも型では航空機運用能力を重視したため武装は最低限の自衛火器のみとなっています。
いずも型が搭載している高性能20mm機関砲やSeaRAMは自前の射撃管制システムを持っており、fcs-3の射撃管制能力は不要となりました。そこで、不要な機能を省いたのが今回のOPS-50です。
OPS-50では対空捜索と航空管制に能力を限定しており、Cバンドで動作します。アンテナ面は前後左右の4面を向いて固定配置され、全方向の半球空間を走査する事が可能。
因みにアメリカが開発したイージスシステムの中核を担うAN/SPY-1レーダーはSバンドを使用します。SバンドはCバンドよりも悪天候時の性能や探知距離は優れるものの、低高度目標の捜索やECCM性はCバンドの方が優れているようですね。
現在の所OPS-50を搭載している護衛艦はいずも型護衛艦のみ。いずも型では艦橋の上部に前方と左舷向きのOPS-50を、航空管制室の上部に後方と右舷向きのOPS-50を搭載しています。
後方向きのOPS-50。一番上の写真は右舷向きのOPS-50。
左舷向きのOPS-50。
航空管制室上部のOPS-50アンテナ面。
・・・以上、本気を出さねば。ぽっぽやがお送りしました。