掃海艇なおしま船上にて
昨年10月22日に海上自衛隊由良基地で行われた掃海艇なおしま・つのしまの艦艇広報。どちらもすがしま型掃海艇で、阪神基地の第42掃海隊に所属しています。
一般に公開されたのは掃海艇なおしまのみであり、掃海艇つのしまは招待者のみの公開でした。従って撮影した装備品もなおしまの物が中心ですが、いくつかつのしまの物も撮影しているので掲載していきます。
2隻が公開されたとはいえ同型の掃海艇であり、装備も同じであるため、撮影したつのしまの装備品はなおしまでも撮影していました。今回のJM61-Mもそうですね。
写真の20mm機関砲JM61-Mはすがしま型掃海艇の唯一の武装であり、艇首部分に1門が搭載されています。口径20mmで6砲身を持つガトリング砲ですね。
JM61-Mのベースとなっているのはアメリカのゼネラル・エレクトリック社が開発した航空機用機関砲のM61で、艦載用として発射速度を落としたのがJM61-M。
M61の標準的なモデルであるM61A1の発射速度は毎分4000発~6000発ですが、JM61-Mは対空用途で使用するわけではないので発射速度を毎分450~500発に落としています。
機関砲は防楯付きの頑丈な架台に載せられており、人力によって操砲されます。この架台は360度の全周旋回が可能で、府仰角は-15度から+85度までとることができる様ですね。
掃海艇では浮遊魚雷や係維索を切断した係維魚雷の射撃による掃討のために機関砲を搭載しており、その他輸送艇などにも自衛用として搭載されています。海上保安庁の巡視船にも搭載されており、能登半島沖不審船事件では警告射撃がJM61-Mによって行われました。
海上自衛隊では掃海艇の武装としてエリコン社製の20mm機関砲を搭載していましたが、1980年12月25日就役のはつしま型掃海艇4番艇「えのしま」よりJM61-Mに変更されています。
現在ではJM61-Mを遠隔操作が可能な砲塔に組み込み、赤外線捜索監視装置と連接して射撃管制を行うJM61-RFSが開発されており、海上保安庁の巡視船に広く採用されています。
海上自衛隊はJM61-RFSの開発後もJM61-Mを採用し続けていましたが、2015年に就役したえのしま型掃海艇3番艇「はつしま」にJM61-RFSを基にしたJM61R-MSを搭載しています。
・・・以上、明日から気持ちを切り替えないとな。ef_end_63がお送りしました。