京都鉄道博物館にて
京都鉄道博物館で撮影したマロネフ59-1のTR73型台車。この日は沢山の台車を撮影しましたが、一番最初に撮影したのがこのTR73でした。3軸ボギー台車というのは見ていて面白いですね。
TR73はTR23の派生型として開発された3軸ボギー台車であり、優等客車向けとして導入されました。ペンシルバニア形と呼ばれる構造を採用している台車ですね。
ペンシルバニア形はアメリカのペンシルバニア鉄道で使用されていた台車を参考に設計されており車軸の上部に軸バネを配置しているのが特徴。写真でも各軸の上にコイルバネが取り付けられているのが見えますね。
この配置はバネのスペースに余裕が無く、重量のある車体の場合はバネ定数を高くしなければならず、その結果バネが固くなり乗り心地が低下するという問題がありました。
優等客車は乗り心地を重視せざるを得ないため、1軸増やしてバネを固くせずに重い車体に対応し、軸重を分散することも出来ます。見た目はかなりゴツいですね。
軸距は1740mmで、3軸とということで2軸ボギー台車よりも軸距がかなり短くなっています。また軸バネ式の3軸ボギー台車というのは世界的に見ても珍しいようで。
TR73には派生型としてTR73AとTR73B、TR73Cがあり、TR73Aは吊り枕リンクを延長して乗り心地を改善したタイプ、TR73Bは吊り枕リンクの延長と共に下揺れ枕を新製し防振ゴムを挿入したタイプです。
TR73CはTR73Bを基本としつつアーチバーを交換して側受の直下に防振ゴムを挿入したタイプ。またTR23に対するTR34の様に軸受をコロ軸受としたTR77も計画されましたが、こちらは製造されませんでした。
別アングルから。標準軌の線路幅でも使えるように車軸が長く台車枠の幅が広いですね。
・・・以上、マイテの台車も見てみたい。ef_end_63がお送りしました。