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Channel: 鉄道員日記(ぽっぽやにっき)
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海上自衛隊 掃海艇なおしま 65式66cm測距儀

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イメージ 1

掃海艇なおしま船上にて

2016年10月22日に和歌山県日高郡由良町にある海上自衛隊由良基地で艦艇広報を行った海上自衛隊の掃海艇なおしま及び掃海艇つのしま。その際に撮影した装備品を掲載しています。

今回広報を行った2隻はどちらも阪神基地の第42掃海隊に所属する掃海艇であり、岸壁側を「なおしま」としてメザシで係留されていました。一般向け公開を行っていたのが「なおしま」で、「つのしま」は招待者にのみ公開していたようです。

前回は65式8cm双眼鏡を掲載しましたが、今回も前回と同じく航海関連の装備品です。65式66cm測距儀。どちらも光学的な技術を応用した装備ですね。

65式66cm測距儀は所謂レンジファインダーと呼ばれる物の一種であり、自艦と対象物との距離を測るために使用されます。写真は格納状態で、使用される際には艦橋ウイングなどに取り付けられます。

光学視差式を採用した測距儀で、左右の対物レンズから取り込んだ画像を距離計と連動したプリズムで合成プリズムに送り、接眼レンズから覗いて画像を重ね合わせ、距離を測ります。

接眼レンズから覗いた時に画像が上下に分割されているタイプと二重に重なっているタイプがあり、65式66cm測距儀は上下に分割されているタイプです。

接眼部の右側にプリズムを回転させるダイヤルがあり、覗きつつ目標の画像が上下でぴったり揃うように調整し、揃ったところで距離計を読んで距離を測ります。

壁側の支持金具のすぐ内側に突起が1つずつ出ているのが見えますが、ここに対物レンズが納められています。対物レンズの左右間隔は基線長と呼ばれ、これが長い方が測距儀として精度が上がります。

65式66cm測距儀の基線長は名称通り66cmで、昔の戦艦などにはより遠距離でも高精度な測距を行う為に基線長が15mを超える物もあったようです。

現在はレーダーやレーザーなどによる測距も一般的になっていますが、こういったアナログな手段も残されていますね。入出港の際など、防波堤や岸壁との距離を測るために頻繁に使用されているところを見かけます。

イメージ 2

接眼部。接眼レンズの間に銘板があり、銘板によるとこの65式66cm測距儀は2000年7月に興和株式会社で製造されたようですね。


・・・以上、前回の65式8cm双眼鏡も興和製だった。鉄道員日記がお送りしました。

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