京都鉄道博物館にて
京都鉄道博物館の本館で展示されている寝台特急「あかつき」のヘッドマーク。同じコーナーには「彗星/あかつき」の複合型ヘッドマークも展示されていますが、今回は単独のものを掲載します。
「あかつき」という列車名は新大阪～西鹿児島・長崎間の寝台特急として1965年10月1日に登場しました。これが関西～九州を結ぶ寝台特急の始まりとなっています。
運行開始当初は20系客車が使用され、鳥栖駅で西鹿児島行きと長崎行きの分割・併結が行われていました。電源車を必要とする20系なので、長崎編成には鳥栖～長崎間で簡易電源車が連結されていたようです。
1968年10月のヨンサントオダイヤ改正で西鹿児島・佐世保発着の列車が1往復増発され、1972年3月の山陽新幹線岡山開業に伴うダイヤ改正では熊本・長崎発着の列車が1往復増発され3往復となっています。
同年10月には更に熊本発着列車が増発され4往復となり、その内3往復に14系客車が投入されます。更に1973年10月のダイヤ改正では「雲仙」「西海」を統合し6往復となり、24系客車による運行も始まりました。
1974年4月にはまた増発が行われ、この時点で7往復となっています。西鹿児島・長崎発着、西鹿児島発着（2本）、長崎発着、佐世保発着、熊本発着、長崎・佐世保発着の7往復14本ですね。
1975年3月に山陽新幹線が全通すると西鹿児島発着列車と熊本発着列車が「明星」に分割され、3往復となりました。また全列車が14系または24系による運行となっています。
1978年10月には統合が進んで2往復となり大阪～長崎・佐世保間、及び新大阪～長崎・佐世保間での運行となります。また全列車が14系による運行となりました。
1984年2月のダイヤ改正では大阪発着の列車が新大阪発着となり、佐世保発着編成を「明星」に分割して新大阪～鳥栖間は「明星」と「あかつき」の併結とされました。
1986年11月には「明星」及び「あかつき」の1往復が臨時列車の格下げとなり、佐世保発着編成に普通座席車の連結が始まりました。1990年から長崎発着編成にレガートシートが設定され、佐世保発着編成の座席車はB寝台車に変更されています。
1991年に新大阪発着から京都発着に変更され、1992年からはB寝台個室が設定されました。1998年には更にシングルデラックス・ツイン・シングルツインが設定されます。
2000年にとうとう佐世保発着列車が廃止され、南宮崎発着の「彗星」との併結運行が始まります。2005年の「彗星」廃止に伴い「なは」との併結となり、2008年3月15日に寝台特急「あかつき」は廃止されました。
ヘッドマークのデザインはシンプルですね。紺色のベースに白い帯が斜めに入っており、その上に星、下に列車名が表記されています。日の出前を駆け抜けていく列車のイメージでしょうか。
このヘッドマークは1984年2月から使われ始めたようで、本州内ではEF65やEF58などに取り付けられていたようです。
・・・以上、歴史の長い列車ですね。ef_end_63がお送りしました。