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梅小路公園にて
4月1日に京都市の梅小路公園で撮影した京都市電2000形2001。この日は京都鉄道博物館を訪れており、その帰りに丹波口駅まで歩く途中で保存展示されていたので撮影しました。
京都市電2000形は1964年から1965年にかけて6両が製造された路面電車車両で、全車がナニワ工機で製造されました。京都市電が市電用として新造した最後の形式です。
1960年代の京都市電では通勤需要の増加から輸送力の増強が求められましたが、昼間時の輸送量を考慮すると大型3扉車や連接車などを導入するのは不経済とされていました。
そこで車両の増解結によってラッシュ時と閑散時の両方に対応できる形式として導入されたのが2000形です。 製造は2両を1編成単位として行われ、1964年3月16日にデビューしています。
併結運転のため制御装置は間接制御器を搭載しており、それまでの間接自動制御ではなく電磁接触式スイッチを使用した間接非自動制御とされました。
間接自動制御の場合、ノッチ操作から主回路が進段するまでタイムラグが大きく、急加速操作ができないという問題を解決するため、応答性を重視して間接非自動制御が採用されています。
ブレーキはそれまでのSM-3直通ブレーキから、併結運転用としてSME非常弁付直通ブレーキとされました。連結器にはトムリンソン式密着連結器が使用され、下部にはブレーキ配管を内蔵した電気連結器が取り付けられ、増解結が簡単に行えるようになっています。
ラッシュ時の併結運転では1両目に運転士と車掌、2両目に車掌の合計3名で運行され、閑散時には運転士のみのワンマン運転が行われていました。前面幕が二段となっているのは、下段に行先を、上段に「連結車」または「ワンマンカー」を表示していたため。
この2000形は併結を考慮した特殊装備から1978年の京都市電全廃を前に、1977年9月に全車が廃車となりました。写真の2001が保存されているほか、2002から2006の5両は伊予鉄道に譲渡されました。
・・・以上、他にも何両か保存されている。鉄道員日記がお送りしました。