伊予西条にて
予讃線伊予西条駅で撮影した8000系のS-TR60型台車。展示室ではヘッドマーク類ばかり掲載していたので、久々の台車ネタとなりますね。やはり台車は眺めていて面白いです。
JR四国の8000系は曲線通過性能を上げるために振子車両となっており、制御付き自然振子式が採用されています。台車も振子車両らしく低重心の設計となっていますね。
写真のS-TR60型は制御車及び付随車に装着される付随台車で、動力台車はS-DT60という型式となっています。試作車の台車は1つ若いS-DT59及びS-TR59ですね。
試作車の台車と量産車の台車の違いは振子機構で、試作車では曲線ベアリングガイド式が採用されていましたが、量産車ではより保守的な設計となり2000系で実績のあるコロ式が採用されました。
軸箱支持方スキーは積層ゴム及びコイルバネで、枕バネは空気バネが採用されています。軸距は2250mm、車輪径は810mm。基礎ブレーキ装置はディスクブレーキで、動力台車は車輪側面に、付随台車は車軸に取り付けられています。
乗務員用の乗降ステップが車体側ではなく台車側に取り付けられているのが振子台車らしくて良いですね。これは車体が傾斜した際に台車とステップが接触するのを防ぐため。
8000系に採用された制御付き自然振子式とは、遠心力を利用して車体傾斜を行う自然振子式に能動的な傾斜制御を追加した方式で、曲線を検知して空気シリンダーなどの車体傾斜装置により傾斜が行われます。
自然振子式では振り遅れや揺り戻しなど乗り心地を悪化させる振動が発生することがあり、制御付き自然振子式では曲線通過時のタイミングのズレを解消し、問題の解決が図られました。
・・・以上、試作車と解ってれば台車も撮ったのに。ef_end_63がお送りしました。