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Channel: 鉄道員日記(ぽっぽやにっき)
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陸上自衛隊 軽装甲機動車@桂駐屯地

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桂駐屯地にて

昨年11月5日に陸上自衛隊の桂駐屯地で撮影した軽装甲機動車を掲載します。この日は桂駐屯地創立63周年記念行事が開催され、駐屯地の一般開放が行われていました。

前回まではグラウンド周辺で展示されていた車両を掲載していましたが、別のスペースでも車両や火器類などが展示されていました。今回からはそちらで撮影した写真を掲載します。

軽装甲機動車は陸上自衛隊が2002年から配備している小型の装輪装甲車で、諸外国の歩兵機動車に分類される車両です。航空自衛隊も2003年から基地警備用として配備しています。

陸上自衛隊では普通科部隊や偵察部隊に広く配備されており、この軽装甲機動車によって普通科部隊の装甲化が大きく進みました。高機動車と共に自動車化にも大きく貢献していますね。

乗員4名の装甲車であり、基本的に1個分隊(7~8名)に2両が配備されているようです。配備された部隊では汎用車としても使用されており、災害派遣などでも出動することが多いですね。

軽装甲機動車の駆動方式は総輪駆動であり、エンジンは160馬力の4ストローク水冷ディーゼルエンジンを使用しています。変速機は4速ATであり、フロアシフトですがボタンによるシフトチェンジも可能。

車体は高張力鋼の圧延鋼板を溶接したものとなっており、防弾鋼板は使用されていません。とはいえ車体前面は12.7mm弾、側面は7.62mm弾に耐えられる強度が確保されているようです。

車体の上面にはハッチが設けられており、外部の視察や機関銃や対戦車ミサイルなどの射撃が可能となっています。全周旋回可能な防楯付きの銃架が取り付けられていることも多いですね。

車両サイズが小型であるため輸送も容易で、CH-47輸送ヘリで吊り下げ、あるいは機内に搭載しての輸送が可能。スペック上CH-47の機内には2両積む事が可能ですが、実際に2両積むことはあまりなさそう。

軽装甲機動車には様々なタイプがあり、銃架を装備した機関銃装備型、銃架のない軽対戦車誘導弾装備型、無線機を搭載しアンテナを取り付けた中隊指揮型または小隊指揮型、ラックを取り付けた偵察型、海外派遣仕様などが存在します。

開発は小松製作所が担当しており、1994年から始まりました。試作や性能試験が実施され、2000年11月に部隊使用承認を受けています。調達は2001年度から始まり、現在までに航空自衛隊と併せて2000両近くが調達されています。

制式化ではなく部隊使用承認とされているのは民生品を多用してコストダウンを図っているためで、制式化で使用を固定しないことで民生品のマイナーチェンジなどに柔軟に対応できるようになっています。

写真の軽装甲機動車は兵庫県福知山駐屯地の第7普通科連隊本部管理中隊に配備されているものであり、偵察型であることから情報小隊の車両ではないかと思われます。

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別アングルから。隊員との大きさの比較であまり大きくない車両だということが解ります。それでもまあ一般的な乗用車と比べれば大きいのですが。車両のサイズに比べて乗員数が少ないという指摘もありますね。

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後方から。後部にもドアがあり、トレーラー牽引用のフックもありますね。海外派遣仕様では後部にスペアタイヤが取り付けられます。

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側面のドア。車体の傾斜に合わせてくの字に曲がった形状となっていますね。模擬戦などでは窓を開けそこから小銃を出し、ドアを防楯の様に使用する方法が見られます。

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窓。防弾ガラスが使用されていますが、初期のタイプはもう少し薄いものでした。厚さが増されたタイプは窓の周囲にボルトが止められており、そこが識別点ですね。

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屋根上に取り付けられたラック。この軽装甲機動車ではネットが張られていますね。その下部の車体側面には発煙弾発射機と無線アンテナの台座が取り付けられています。

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防楯付き銃架。非使用時はこのように倒しておくことが可能です。

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銘板。

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最後に説明書き。


・・・以上、部隊マークが入っていることもある。ぽっぽやがお送りしました。

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