南海本線紀ノ川~和歌山大学前にて
昨年7月3日に南海本線の紀ノ川~和歌山大学前間で撮影した南海9000系9509F。南海12000系と併結して特急サザン54号に運用されていました。撮影は19時過ぎでしたが、かろうじて前面に光が当たっていますね。
前回も南海9000系を掲載しましたが、前回が下り列車だったのに対し今回は上り列車。同じポイントからの撮影で、光線を気にしなければ上下線を撮影できる良いポイントですね。
南海9000系は1985年に登場した南海本線向けの通勤形電車で、1988年までに32両が製造されました。南海本線向けとしては初めてのオールステンレス車で、南海8200系がベースとなっています。
側面の窓配置は8200系と同じで、前面も8200系と同じくFRP製の縁飾りが取り付けられた額縁スタイルとなっています。一方で前面窓が上部に引き延ばされ、新たにスカートが取り付けられました。
前面窓は同じ1985年に登場した南海10000系のデザインに呼応したもので、スカートは踏切の多い南海本線での運用するため踏切事故対策として取り付けられています。
当初は緑色の帯が巻かれており、現在もヘッドライト周りや側面コルゲートの上部にその痕跡が見られますね。当時高野線のステンレス車は無塗装でしたが、9000系は高野線列車との識別のために帯が巻かれました。
現在は4両編成5本と6両編成2本が組成されており、4両編成は写真の様なサザン運用や2編成を併結した8両編成での急行運用に就いていますね。機器類の関係から4両編成単独で運行されることはありません。
写真の9509Fは1987年5月に9000系2次車として東急車輛製造で製造された編成です。因みに中間の2両は元9507Fで、1986年10月製。両先頭車の落成時に抜き取られて現在の編成に組み込まれました。
・・・以上、優しい先輩になりたい。鉄道員日記がお送りしました。