和歌山港・護衛艦いずも艦上にて
和歌山港で7月15日に艦艇広報を行った海上自衛隊のいずも型護衛艦1番艦「いずも」。自分は入港から出港まで連続して撮影に出ており、護衛艦いずもの各部を撮影していました。
その護衛艦いずもの各種装備品を撮影順に掲載しています。今回掲載するのはMk15 mod31 SeaRAM。いずも型護衛艦が搭載している数少ない武装であり、唯一のミサイルですね。
Mk15と言えばM61バルカン砲にレーダーを連接させた近接防御火器で、このSeaRAMは機関砲を小型のミサイルに置き換えたものです。Mk15と同様に独立して目標を捜索・追尾し攻撃する事ができるシステムとなっています。
使用されるミサイルはRIM-116で、アメリカと西ドイツによって開発されました。弾体部はAIM-9の部品を、シーカーはFIM-92の部品を基に開発されています。
シンプルな構成のシーカーの走査範囲を確保するために発射後のミサイルは回転しながら飛翔し、このことからRolling Airframe Missileの頭文字を取ってRAMと呼ばれています。
発射直後は電波探知装置からの情報を基にパッシブレーダー誘導で飛翔し、シーカーで目標を補足した後は赤外線誘導に切り替わります。全航程をパッシブレーダー誘導とすることも可能で、改良型のブロック1では全航程で赤外線誘導とすることも可能となりました。
更にブロック2では赤外線画像誘導方式が導入されました。これによって初弾のロケットモーターが次弾のシーカーにノイズとして映ってしまう問題が解決され、一斉射が可能となっています。
このSeaRAMを海上自衛隊で採用したのはいずも型護衛艦が最初であり、現在の所唯一の搭載艦となっています。かつてはあぶくま型にRAMを搭載する計画でしたが、実現していません。
艦首側のSeaRAM。上部構造物の前端に搭載されています。
真横から。
後方から。
11連装のランチャー。ミサイルはFRP製のキャニスターに収められた状態で出荷され、そのままランチャーに装填されます。以前は2発のみ装填されていましたが、この時は全弾装填されていました。
ランチャー後端部。ヒンジで開くようになっているのが解りますね。また下部には排煙板が取り付けられています。
レドーム横に取り付けられたセンサー類。上部が赤外線センサーで、下部が電波探知装置です。
後部のSeaRAM。艦尾左舷側のスポンソンに搭載されています。
最後に説明書き。
・・・以上、今夜もソーメンチャンプルー。ef_end_63がお送りしました。