護衛艦いずも艦上にて
今年7月15日に和歌山港で艦艇広報を行った海上自衛隊のいずも型護衛艦1番艦「いずも」。自分も入港から小一般公開、出港まで追いかけるように撮影していました。
その護衛艦いずもの各種装備品を撮影順に掲載しています。前回は艦載救難作業車を掲載しましたね。今回掲載するのはNOLQ-3D-1電波探知妨害装置。名前の通り電波情報の探知、評定と妨害を行う装備品です。
現代の海上戦はまず電子戦から始まると言っても過言ではなく、敵艦や対艦ミサイルからのレーダー波など電波情報の収集・分析能力は自艦防御に非常に重要となっています。
海上自衛隊では国産初の護衛艦であるはるかぜ型護衛艦から電子戦装置を搭載しており、当初は電波探知装置のみ搭載していました。電波妨害機能を持つ装置が搭載されるようになったのはたちかぜ型護衛艦2番艦以降ですね。
写真のNOLQ-3は汎用護衛艦・ヘリコプター搭載護衛艦向けとして開発された電波探知妨害装置で、むらさめ型護衛艦から搭載されています。改良が続けられており最新のあさひ型護衛艦も搭載しています。
派生型も非常に多く、同じNOLQ-3でもアンテナ形状が多少異なります。このNOLQ-3やミサイル護衛艦に搭載されるNOLQ-2シリーズは防衛庁技術研究本部が開発した水上艦用電波探知妨害装置をベースとしています。
対艦ミサイル防御のためにミサイルシーカー波の瞬時探知・全周同時捜索能力を持つ一方で、通信波に対する電波探知能力は省かれているようです。ヘリコプター搭載護衛艦には通信波に対する電波探知能力が付与されているようですが。
一番上の写真はNOLQ-3D-1の電波探知・方向探知用アンテナで、2枚目の写真は電波妨害用アンテナです。電波妨害用アンテナはNOLQ-3Bまで箱型でしたが、NOLQ-3Cからは多角形となりステルス性向上が図られています。
NOLQ-3D-1の方向探知用アンテナ。NOLQ-3Dから従来の振幅比較方式を改め位相差方式となり、方向探知精度の向上が図られています。
NOLQ-3D-1の電波探知アンテナ。こちらもNOLQ-3Dから回転式を改めて固定式とされ、感度向上と探知距離延伸が図られています。
・・・以上、そりゃしどろもどろになっちゃうよなぁ。ぽっぽやがお送りしました。