和歌山港・護衛艦いずも艦上にて
昨年7月15日に和歌山港で艦艇広報を行った海上自衛隊のいずも型護衛艦1番艦「いずも」。自分も入港から艦艇広報、出港の様子を撮影しに出掛けていました。
その護衛艦いずもの各種装備品を撮影順に掲載します。今回掲載するのはOPS-50多機能レーダー。護衛艦いずもの外見上の特徴の一つですね。艦橋の上部に取り付けられている平面状のアンテナがそれです。
このOPS-50は防衛省技術研究本部が開発した00式射撃指揮装置3型(FCS-3)のレーダー部を独立させたもので、現在の所いずも型護衛艦2隻にのみ搭載されています。
FCS-3はCバンドのアクティブフェイズドアレイレーダーを中核とした艦載武器システムで、発展型シースパローの射撃管制を行うためにXバンドレーダーが組み合わされています。このFCS-3はひゅうが型護衛艦およびあきづき型護衛艦に搭載されました。
ひゅうが型に続くヘリコプター搭載護衛艦として建造されたいずも型では、武装は近接防御用のファランクスとSeaRAMのみとされました。どちらも自己完結型の武装であり、FCS-3による射撃管制は不要となったためそれらの機能を省いたOPS-50が搭載されています。
このOPS-50の機能は対空捜索と航空管制に限定されており、周波数帯は同じCバンドを使用します。Cバンドレーダーは低空の目標に対する探知能力が高く、アンテナの小型軽量化が容易という特徴を持ちますが、探知距離や耐候性はSバンドレーダーに劣るとされています。
いずも型1番艦の「いずも」ではOPS-50が搭載されましたが、2番艦「かが」では改良型のOPS-50Aが搭載されました。このOPS-50Aはアンテナをブロック化し整備性を向上させています。
アンテナは4方向に向けて固定されており、前方と左舷を向いたアンテナは艦橋上部に取り付けられています。
こちらは後方と右舷を向いたアンテナ。後部の航空管制室上部に取り付けられています。
・・・以上、探知距離は約370kmとされる。鉄道員日記がお送りしました。