舞港にて
海上自衛隊舞基地で2014年7月27日に行われた舞地方隊サマーフェスタ。そこで撮影した海上自衛隊の艦艇の装備品を掲載しています。前回からはやぶさ型ミサイル艇「はやぶさ」の装備を掲載していますね。
今回掲載するのは81式射撃指揮装置2型31。81式射撃指揮装置2型は既に何度もこのブログで掲載していますが、今回掲載するタイプはこれが初めてとなりますね。
81式射撃指揮装置2型は防衛庁技術研究本部と三菱電機が開発した海上自衛隊の射撃管制装置で、72式射撃指揮装置1型に続く海上自衛隊第2世代の射撃指揮装置であることからFCS-2とも呼ばれますね。
射撃指揮装置の役割は自艦と目標の位置・移動方向・速度などを測的器で観測し、得られた情報を元に計算を行って火器類の指向方向を決定し、射撃の指示を出すという物。
現代では対艦ミサイルなど航空脅威が深刻化しており、迅速に対処する必要があるため目標の探知から意志の決定、射撃管制までの流れが高度に自動化されています。
上の写真は射撃指揮装置の測的器となるレーダー部分で、FCS-2では追尾用として直径約1mのカセグレンアンテナもしくはパッシブフェイズドアレイアンテナが使用されていますね。
FCS-2には大きく分けて3つのタイプがあります。まずFCS-2-12は捜索レーダーと追尾レーダーを装備し砲と艦対空ミサイルの射撃管制を可能としています。
両レーダーは1つのレドームの中に納められ、それとは別に光学照準器も装備されています。捜索レーダーはありますが、戦術情報処理装置を介して艦の対空・対水上レーダーから情報を得ることも可能。
次にFCS-2-21・22・23は砲の管制に特化したタイプであり、追尾レーダーのみが独立して捜索レーダーとレドームはありません。そのため光学照準機は別ではなく側面に取り付けられています。
FCS-2-21が最初のタイプで、FCS-2-22は21を改良し追尾可能な仰角が100度まで拡張されました。FCS-2-23は対空ミサイルの管制機能が付与され、あさぎり型護衛艦後期建造艦4隻に装備されています。
そして上の写真がFCS-2-31で、こちらも砲と対空ミサイルの管制を行うことが出来ます。外見はFCS-2-21系列に似ていますね。こちらはむらさめ型・たかなみ型護衛艦とはやぶさ型ミサイル艇に装備されています。
光学照準器もFCS-2-21系列と同じく側面に取り付けられ、TVカメラ、赤外線カメラ、レーザー測距儀が縦に並んでいるのが見えます。
むらさめ型・たかなみ型では対空ミサイルを装備していますが、このはやぶさ型は対空ミサイルを装備していません。従ってはやぶさ型のFCS-2-31は砲の管制のみに使用されていますね。
はやぶさ型のFCS-2-31は艦橋の上部後方、マストの前方にアンテナが1基設置されています。はやぶさ型には対空レーダーがありませんが、このFCS-2-31によって限定的な対空捜索が行える物と思われますね。
・・・以上、一週間が終わるのが早いなぁ。ぽっぽやがお送りしました。