舞港・護衛艦みょうこう艦上にて
2014年7月27日に開催された舞地方隊サマーフェスタ。そこで撮影した海上自衛隊艦艇の装備品を掲載しています。現在は護衛艦みょうこうの装備品を掲載中ですね。
今回掲載するのはAN/SPG-62ミサイル誘導用レーダー。いわゆるイルミネーターですね。艦隊防空を担うミサイル護衛艦には欠かせない装備と言っても過言ではありません。
AN/SPG-62はアメリカで開発されたイルミネーターで、イージスシステムを構成するMk99ミサイル射撃指揮装置のレーダー部ですね。電波照射装置とも呼ばれます。
海上自衛隊が艦隊防空に使用しているスタンダードミサイルは、誘導方式がセミアクティブレーダー誘導となっており、終末誘導に目標からのレーダー反射波を捉える必要があります。
その反射波を作るために目標にレーダーを照射するのがこのイルミネーターで、写真のAN/SPG-62の場合Xバンドの連続波が目標に照射されます。
現在運用されているスタンダードミサイルは中間指令誘導と慣性誘導が可能となっており、発射から終末誘導まではイージス艦の対空レーダーであるAN/SPY-1が目標追尾を行います。
そのためAN/SPG-62は独自の目標追尾能力を持たず、レーダーを照射するのは終末誘導段階の数秒間のみとなりました。これにより同時に発射できるミサイルの数が大幅に増えています。
以前のスタンダードミサイルは発射直後からイルミネーターによる誘導が必要で、同時発射可能数はイルミネーターの搭載数と同じでした。
写真のAN/SPG-62はこんごう型護衛艦・あたご型護衛艦にそれぞれ3基搭載されており、1基につき3~4発を同時誘導可能とされるので、こんごう型・あたご型の同時対処可能数は9~12目標という事になりますね。
上の写真は艦橋構造物上部、マストの前方に搭載されているAN/SPG-62です。
後部の上部構造物に搭載されているAN/SPG-62。
背負い式に配置されています。
アンテナ面の裏側。ミサイル誘導時には目標方向にアンテナが指向されます。
・・・以上、格安で113系を手に入れたぽっぽやがお送りしました。