和歌山港・護衛艦あけぼの艦上にて
さて、前回から海上自衛隊のむらさめ型護衛艦8番艦「あけぼの」の各種装備を掲載しています。前回は対空捜索レーダーであるOPS-24Bでしたが、今回もレーダー機器。
今回掲載するのは対水上捜索用の2次元レーダーであるOPS-28D。対空レーダーと対水上レーダーは近くに設置されていることが多く、撮影順も連続しがちですね。
OPS-28は海上自衛隊が護衛艦や一部の補助艦艇に搭載している対水上捜索用レーダーで、開発と製造は日本無線が行っています。1980年就役のしらね型護衛艦1番艦「しらね」より搭載されました。
レーダーの種別としてはパルスドップラーレーダーに分類され、アンテナは導波管スロットアレイを採用しています。アンテナは全周を走査可能で、幅2m、高さ0.75mという寸法。
使用される周波数帯はCバンドで、写真のアンテナ部の重量は85kgとなっています。アンテナは動揺修正装置の上に設置されており、ロール角15度、ピッチ角7度まで対応する事が可能です。
このOPS-28の本来の用途は対水上捜索ですが低空警戒レーダーとして海面すれすれを飛翔してくる対艦ミサイルなどの探知にも使用する事が出来ます。
遠距離での精密捜索性能を重視したレーダーとなっているため、近距離の捜索性能は不十分なようで、補助用としてOPS-20航海レーダーが搭載されている場合があります。
OPS-28の派生型としてOPS-28-1、B、C、D型があり、その内OPS-28-1は対空レーダーを持たない護衛艦「いしかり」及びゆうばり型護衛艦に搭載されるためビームパターンを変更しより本格的な対空系回能力が付与されています。
原型はしらね型護衛艦に搭載され、OPS-28Bははたかぜ型に、OPS-28Cはあぶくま型・あさぎり型に、OPS-28Dはこんごう型・あたご型・むらさめ型・たかなみ型・いずも型に搭載されています。その他おおすみ型輸送艦とましゅう型補給艦、とわだ型補給艦の2・3番艦がOPS-28を搭載しています。
OPS-28の背面。
・・・以上、早々に終わらせたいところ。ef_end_63がお送りしました。